我が国は、水産資源の適切な保存および管理に資するため、水産資源に関する調査および研究その他必要な施策を講ずることになっています(水産基本法第十五条)。我が国は、国際的に評価・管理されている漁業資源について、高い精度のデータを過去から蓄積してきており、国際的な資源調査や資源管理において、引き続き、積極的なリーダーシップを発揮していく必要があります。
    国際漁業資源をめぐる最近の情勢として、太平洋クロマグロでは、資源管理の強化により、資源状態が歴史的な低水準からゆっくりと回復しつつあり、漁獲枠の増枠の妥当性を議論するためにも将来の資源動向を正確に把握することが求められています。中西部太平洋のカツオでは、熱帯域を中心とする資源量は高い水準にあると評価されているものの、日本近海への来遊量の水準が低下していることが懸念されており、次回の資源評価に向けて、熱帯から日本近海に至る資源構造や回遊経路のより詳細な把握が重要となっています。一方、大西洋クロマグロについては、適切な管理措置の導入の結果資源が回復し、総漁獲可能量(TAC)が拡大されています。
    このほか、2015年に発足した北太平洋漁業委員会(NPFC)で資源評価、管理が議論されているサンマでは、資源量の減少や公海域における大量漁獲の資源への悪影響が懸念されていますが、資源状態に関する見解が加盟国間で異なることを背景に、一部の加盟国は規制の導入は時期尚早と反対したため、2018年の年次会合では漁獲量規制に合意できませんでした。また、さけ・ます類について、2016年漁期からロシア水域での流し網漁業が禁漁とされる一方、我が国沿岸への来遊数の減少が懸念されています。
    このような情勢の中、我が国は、引き続き、資源評価および変動要因の把握のための調査を推進し、科学的知見に基づく適切な資源管理措置の導入および遵守を主導していくことが求められています。水産庁では、国立研究開発法人水産研究・教育機構、道県試験研究機関、大学、漁業者団体などの協力を得ながら、高度回遊性魚類のかつお・まぐろ類、かじき類、さめ類、遡河性魚類のさけ・ます類、公海域の外洋底魚類・いか類などの国際漁業資源調査(国際水産資源調査・評価推進事業)を実施しているところです。資源調査にご協力をいただいている多くの方々に謝意を表するとともに、本事業の成果が国際漁業資源の持続的な利用、我が国の漁業および関連産業の維持、発展に貢献できるよう、今後も効率的な事業実施に努めて参ります。
    本ホームページでは、国際水産資源調査・評価推進事業において実施した資源調査および評価の結果に基づき、主要な魚種の資源状態や資源管理方策についてとりまとめたものを掲載しています(特に断りのない限り平成31年1月1日時点の情報)。国際漁業資源の現況についてご理解いただく一助になれば幸いです。なお、本ホームページの記載内容やデータなどを引用される際には、水産庁漁場資源課国際資源班にご連絡いただくとともに、出典を明記されるようお願いします。

                                                                                                      水産庁・漁場資源課



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平成30年度の国際漁業資源の現況を掲載しています。



更新履歴


June 12, 2019
平成30年度 国際漁業資源の現況 正誤表(PDF版)を更新しました。
May 07, 2019
平成30年度 国際漁業資源の現況 正誤表(冊子版)を公開しました。
May 07, 2019
平成30年度 国際漁業資源の現況(HTML版)を公開しました。

March 29, 2019
平成30年度 国際漁業資源の現況(PDF版)を公開しました。