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国際漁業資源とは

国際漁業資源とは、主に我が国の漁船が遠洋漁場で漁獲する水産資源や、我が国周辺 から外国の水域、公海域に広く分布・回遊する資源です。このような資源を適切に管理 するためには、関係国による協力が重要です。具体的には下記のようなものが挙げられ ます。

  1. 公海を含め、広域で漁獲される まぐろ・かつお類
  2. 遡河性魚類であり、国際的に管理が行われている さけ・ます類
  3. 商業捕鯨の再開に向け、調査捕獲を含む資源量調査が行われている 鯨類
  4. 日本のほか、韓国、中国などの漁船も漁獲する タチウオなどの東シナ海、日本海の水産資源
  5. 公海および他国の水域で漁獲している イカ類、オキアミ類

                 

水産研究・教育機構では、水産庁の委託を受けて、以上の国際漁業資源の調査を実施 するほか、漁業操業において図らずも漁具にかかってしまうウミガメ、 海鳥などについて、こうした偶発的な捕獲を回避するための調査や、漁業に 被害を与えるトドの出現状況調査などに取り組んでいます。

                 


意義と目的

水産資源は、「科学的根拠に基づいた適切な管理を行い、持続的に利用していくべき」 と考えられます。そのためには、各個別の資源について、「現在の資源状態はどうなって いるか」、「近年の増減はどうなっているか」、「どのような管理をすべきか」などを把握 するための調査を実施する必要があります。また、国際漁業資源として挙げている生物は、 「分布域が広大」、「他国の水域内にも分布する」などの特徴を持っているため、日本一国 だけで完全な管理をしていくことは不可能です。そのため、これらの資源について複数の国 が協力して管理を行うための国際機関が複数存在するほか、2国間での話し合いも行われて います。このため、国際資源調査は、 『多国間で管理される魚種を増加させ、かつ 、その管理が科学的根拠に基づいて行われるための知見の収集と分析を実施し、国際資源の 適切な管理を行ってゆくこと』 を、その目的としています。




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調査体制

水産庁 から委託された、国際漁業資源の調査を効率的に実施するため、 国立研究開発法人 水産研究・教育機構は、我が国における国際漁業資源調査の実施体制の総括機関として 調査事業を展開しています。水産研究・教育機構は、本調査の実施に当たって 7つの 調査ユニット を設け、さらにユニット内で必要に応じて サブユニットを編成し、他の 研究機関等と連携・協力して調査を実施しています。

くろまぐろU
くろまぐろSU クロマグロ類の資源評価を行うため、生物学的情報の収集、 資源解析に必要な漁業データの収集とその解析を実施しています。
みなみまぐろSU
かつお・まぐろU
かつおSU まぐろ・かつお類の資源管理・評価を行うため、 回遊、成長、産卵等の生態に関する調査、調査船調査等、 混獲生物の生態調査や混獲を減らす調査を実施しています。
熱帯まぐろSU
混獲生物SU
かじき・さめSU
鯨類U
鯨類の資源管理を図るために、分布調査、資源量調査、DNA分析、 漁業管理モデルの構築等を実施するとともに、高次捕食者を中心とした生態系モデルを 構築するために必要な調査を実施しています。
外洋資源U
外洋いかSU ナンキョクオキアミの資源量、分布等を解析するとともに、アカイカ類 資源を適切に保存・管理するために調査船調査、追跡調査等を実施しています。
外洋底魚SU
北西太平洋U
さけ・ますSU さけ・ます類等の資源管理・評価を行うため、調査船調査、 系群識別調査を実施しています
北西漁業資源SU
北東アジアU
東シナ海や日本海の周辺国が利用する重要水産資源 (アジ・さば類、タチウオ等底魚類、かに類)の資源管理・評価に必要とされる、 調査船調査を実施するとともに、水産資源に関する外国情報や漁業データを収集して解析を実施しています。
海洋環境U
まぐろ類等の各U、SUと連携して国際漁業資源の海洋環境に関する調査を実施し、 国際資源の分布・移動や資源変動に関わる海洋環境データを収集しています。
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調査に関係するその他の取り組み

国際漁業資源調査をさらに充実させ、その効果を十分なものとするため、各グループごと の調査に加え、以下のことに取り組んでいます。
  1. 漁船に乗船し、実際の操業の場において漁獲物の体調や成熟度等の科学的データを 収集する科学オブザーバーの育成
  2. 日本の科学者と他国の科学者による共同研究、科学的知見の交換など

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