水産資源は再生可能な資源であり、適切に管理すれば永続的な利用が可能です。近年、我が国周辺海域においては気候変動の影響等による様々な海洋環境の変化が見られており、資源管理の取組による水産資源の持続的利用の確保が益々重要となっています。
資源管理を適切に行うためには、その前提として、水産資源の種類ごとに、資源量の水準及びその動向を的確に推定することが不可欠です。すなわち、適切な根拠に基づいて漁獲可能量による管理を行うためには、十分な情報に基づく資源調査を行い、当該資源調査の結果に基づく最新の科学的知見を踏まえた資源評価を実施した上で、資源管理の目標となる資源水準の値を明らかにし、資源管理の目標を定めることが必要です。 このため、資源調査及び資源評価の結果は、資源管理の基礎となるものであり、その科学的妥当性及び透明性を確保することが極めて重要となります。
国際的な枠組みにおいて資源管理が行われている水産資源(国際漁業資源)については、当該資源を管理する枠組みにおいて決定されている資源管理の目標を考慮して、我が国としての資源管理の目標を定めるものとされています。我が国では、水産庁の委託事業として実施している水産資源調査・評価推進事業において、国際漁業資源に係る資源調査を実施するとともに、資源状況等の把握を行ってきています。国際的な資源管理の枠組みにおける議論に資する精度の高いデータを蓄積してきており、我が国は引き続き、国際的な資源調査や資源管理において、積極的なリーダーシップを発揮していく必要があります。
国際漁業資源をめぐる最近の情勢についていくつかご紹介します。太平洋のクロマグロは、資源管理の強化により資源状態が歴史的な低水準から急速に回復していることが確認され、この結果、2024年の中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)年次会合において小型魚の漁獲枠10%増及び大型魚の漁獲枠の50%増が合意されました。中西部太平洋のカツオについては、日本近海への来遊量の水準が低下していることが懸念されていることから、資源評価に加えて、熱帯から日本近海に至る資源構造や回遊経路の詳細な把握が重要となっています。このほか、北太平洋漁業委員会(NPFC)で資源評価及び管理が議論されているサンマは、我が国の漁獲量の減少傾向が続いており、資源量の減少や公海域での大量漁獲による資源への悪影響が懸念されています。2025年に開催された第9回NPFC年次会合では、2025年のサンマ分布域全体での総漁獲可能量を20万2,500トン(2024年措置は22.5万トン)とすること、NPFC条約水域(公海)におけるTACを12万1,500トン(2024年措置は13.5万トン)とすることが合意されました。今後の漁獲可能量の見直しに向け、引き続き資源調査及び評価の充実が求められています。また、サケ・マス類については、我が国沿岸への来遊数が減少しており、その要因の解明が課題となっています。
このような情勢の中、我が国は引き続き、資源の評価及び変動要因の解明のための調査を推進し、科学的知見に基づく適切な資源管理措置の導入及び遵守を主導していくことが求められています。水産庁では、国立研究開発法人水産研究・教育機構、道県試験研究機関、大学、漁業者団体等の協力を得ながら、高度回遊性魚類のカツオ・マグロ類、カジキ類、サンマ、サメ類、溯河性魚類のサケ・マス類、公海域の外洋底魚類・イカ類等の国際漁業資源の調査を実施しています(水産資源調査・評価推進事業)。資源調査にご協力をいただいている多くの方々に謝意を表するとともに、本事業の成果が国際漁業資源の持続的な利用、我が国の漁業及び関連産業の維持、発展に貢献できるよう、今後も効率的な事業実施に努めて参ります。
このウェブサイトでは、水産資源調査・評価推進事業(一部他事業を含む)において実施した資源調査及び評価の結果に基づき、主要な国際漁業資源の資源状態や資源管理方策についてとりまとめた情報を掲載しています(特に断りのない限り令和8年1月1日時点の情報)。本ホームページの掲載内容が、国際漁業資源の現況についてご理解いただく上での一助となりましたら幸いです。
水産庁・漁場資源課
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国際漁業資源について説明しています。
令和7年度の国際漁業資源の現況を掲載しています。
更新履歴
令和7年度 国際漁業資源の現況を公開しました
※「83.ニホンウナギ」のみ更新中。
July 9, 2025
令和6年度 国際漁業資源の現況 修正表を公開しました。
・「ニホンウナギ(英語版)Japanese eel」分
April 7, 2025
令和6年度 国際漁業資源の現況
「82.ニホンウナギ」を公開しました。
March 31, 2025
令和6年度 国際漁業資源の現況を公開しました
※「82.ニホンウナギ」のみ更新中。
March 31, 2025
令和5年度 国際漁業資源の現況 修正表を公開しました。
・「総括表」分
・No.06
「大西洋クロマグロ(東大西洋)」分 ・No.07
「大西洋クロマグロ(西大西洋)」分 ・No.11「ビンナガ(北大西洋)」分 ・No.20「メバチ(大西洋)」分 ・No.24「メカジキ(大西洋)」分 ・No.25
「マカジキ(中西部北太平洋)」分 ・No.31「カツオ(インド洋)」分 ・No.36「ヨシキリザメ(大西洋)」分 ・No.39「アオザメ(大西洋)」分 ・No.49「イシイルカ
(太平洋・日本海・オホーツク海)」分 ・No.66「カラスガレイ
(北西大西洋)」分 ・No.80「オオエンコウガニ
(南東大西洋)」分 April 24, 2024
令和4年度 国際漁業資源の現況 修正表を公開しました。
・「総括表」分
・No.30「カツオ(中西部太平洋)」分 April 3, 2024
令和5年度 国際漁業資源の現況
「30.カツオ 中西部太平洋(詳細版)」
について差し替えました。
March 29, 2024
令和5年度 国際漁業資源の現況を公開しました。
May 25, 2023
令和4年度 国際漁業資源の現況 修正表を公開しました。
・No.48「小型鯨類の漁業と資源調査(総説)」分
March 17, 2023
令和4年度 国際漁業資源の現況を公開しました。
August 9, 2022
令和3年度 国際漁業資源の現況 修正表を更新しました。
May 26, 2022
サイトの常時SSL化(https化)を行いました。
April 28, 2022
令和3年度 国際漁業資源の現況 修正表を公開しました。
March 29, 2022
令和3年度 国際漁業資源の現況を公開しました。

