--- 要約版 ---

39 アオザメ インド洋

Shortfin Mako, Isurus oxyrinchus


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図3

アオザメの分布

色の濃い部分は信用できる情報に基づく既存の分布あるいは確かに分布していると思われるエリア、薄い部分は分布が推定されるもしくは不確実な情報に基づく分布エリアを示す。


図1

インド洋における国別のアオザメ水揚量


図4

インド洋におけるアオザメの年齢と成長

縦軸は直線状に計測した尾叉長(FL:Groeneveld et al. 2014が採用した計測)もしくは体表に沿って(カーブ状に)測定した尾叉長(CFL:Liu et al. 2018が採用した計測)を示す。統一基準に換算する係数が無いため、同一の図の中で示した。


図5

インド洋(全域)における日本のはえ縄漁業データに基づき推定されたアオザメの標準化CPUE

横軸は年を、縦軸は基準化したCPUE(推定値の平均を1とした場合の各年のCPUE)を示す。薄い水色の区間は95%ブートストラップ信頼区間を、灰色の△は標準化する前のノミナルCPUEを、黒の●はAICによって選択されたベストモデル(負の二項分布)に基づく推定値を示す。

アオザメ(インド洋)の資源の現況(要約表)

資源水準 調査中
資源動向 不明
世界の漁獲量
(最近5年間)
1,268〜1,672トン
最近(2017)年:1,664トン
平均:1,555トン(2013〜2017年)
我が国の漁獲量
(最近5年間)
99〜112トン
最近(2018)年:102トン
平均:105トン(2014〜2018年)
管理目標 検討中
資源評価の方法 検討中
資源の状態 検討中
管理措置 漁獲物の完全利用等
最新の資源評価年 未実施
次回の資源評価年 2020年

管理・関係機関
みなみまぐろ保存委員会(CCSBT)
インド洋まぐろ類委員会(IOTC)
ワシントン条約(CITES)

生物学的特性
  • 体長・体重:尾叉長311.3 cm、273.9 kg(推定)
  • 寿命:雄20〜30歳、雌30〜40歳
  • 成熟開始年齢:雄7歳、雌15歳
  • 繁殖期・繁殖場:調査中(出産期は晩冬〜盛夏)
  • 索餌期・索餌場:温帯・熱帯域
  • 食性:魚類、頭足類
  • 捕食者:成魚は調査中、幼魚はホホジロザメ

利用・用途
肉はソテーやみそ漬け、練り物原料、鰭はフカヒレ、脊椎骨は医薬・食品原料、皮は革製品

漁業の特徴
インド洋においては、本種は遊漁、沿岸小規模漁業、準産業規模の漁業によって漁獲されるほか、まぐろ・かじき類を対象としたはえ縄漁業において混獲されている。インド洋で操業する我が国漁業において、アオザメは主にまぐろはえ縄での混獲物として利用されてきた。国別に見ると、1964〜1980年代中盤まではほぼ日本による報告(漁獲)であったが、この期間のはえ縄漁業の漁獲量の記録様式は、種類別ではなくさめ類として合算されたものであり、推定値には不確実性が伴う点に留意が必要である。1980年代中盤以降は、スリランカやパキスタンの漁獲が増え始め、2000年頃からはスペインや南アフリカの漁獲が増え、日本の漁獲量の占める割合は、2011年以降は10%未満となっている。漁法別に見ると、1964〜2018年を通じて平均して8割近くの漁獲量がはえ縄により、次いで流し網による漁獲が多い。はえ縄と流し網の混合漁具による漁獲は1990年頃から顕著になり、1993年〜2000年頃までの間に全体の漁獲量の4割近くを占めたが、その後ははえ縄による漁獲が逆転した。はえ縄による漁獲の内訳をみると、2000年前後からメカジキを対象とする操業による漁獲が増え、大部分を占めるに至っている。

漁獲の動向
IOTC事務局が公表している漁獲統計資料(1964〜2018年)によれば、インド洋におけるアオザメの漁獲量は1964〜1970年ごろまでは1,000〜1,500トンの範囲にあり、その後200トン以下まで減少し、その後2005年にかけて2002年に一度減少したものの2,650トンまで一貫して増加している。それ以降は、2009年まで1,200トンまで減少したものの再度2,000トン付近まで増加している。2013〜2017年の漁獲量(報告値)は1,268〜1,672トン(2013〜2017年の平均値:1,555トン)であったが、未報告の漁獲があるため、実際の漁獲量はこれよりも多いと考えられている。
わが国のインド洋におけるアオザメの漁獲量は、種別の漁獲量が報告されるようになった1994年以降、1996年の666トンを除き、430トン(1994年)から100トン(2018年)まで緩やかに減少している。

資源状態
インド洋系群については、これまで資源評価が行われておらず、現状でインド洋全体としての資源動向は不明であり、当該系群の資源状態に関する国際的な合意事項は存在しない(2020年に資源評価が行われる予定)。なお、2019年に我が国が報告した日本漁船の漁獲成績報告書に基づく資源量指数(標準化したCPUE:1993年から2018年まで)は、1990年代頭〜2009年にかけて大きく変動しながらも減少傾向を示し、その後は微増傾向を示した。また、これに基づき推定したアオザメの漁獲量は、1990年代頭から増加し、1996年にピークを迎えたが、その後は減少傾向を示した。その背景として、2000年以前には努力量の増加と高い水準のCPUEが、2000年以降は漁獲努力量の減少と低いレベルのCPUEが関係しているものと考えられた。

管理方策
全てのまぐろ類地域漁業管理機関において、漁獲されたさめ類の完全利用(頭部、内臓及び皮を除く全ての部位を最初の水揚げ又は転載まで船上で保持すること)及び漁獲データ提出が義務付けられている。IOTC独自の勧告としては、管理区域で操業する各漁法について漁獲量や努力量のデータの記録(Resolution 15/01)と報告(Resolution 15/02)、地域オブザーバーによるさめ類に関するデータの記録と報告(Resolution 11/04)、さめ類の漁獲量の報告と完全利用(Resolution 05/05)等がある。