--- 要約版 ---

35 ヨシキリザメ 太平洋

Blue Shark, Prionace glauca


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図2

ヨシキリザメの分布


図3

ヨシキリザメの年齢と成長


図1

日本の主要漁港へのヨシキリザメ水揚量(1992〜2018年)


図5

北太平洋系群の資源評価で用いられたヨシキリザメのはえ縄船標準化CPUE(1976〜2015年)

縦軸は、CPUEを平均値で割ることで1にスケール化したCPUE。JPE及びJPLは日本(1976〜1993、1994〜2015年)、MEXはメキシコ(2006〜2015年)、SPCは中西部太平洋でのオブザーバーデータ(1993〜2009年)、TWNは台湾(2004〜2015年)、HWIはハワイ(2000〜2015年)の標準化CPUE。


図6

統合モデル(SS)で推定された北太平洋におけるヨシキリザメの産卵親魚量

青の影は95%の信頼区間、赤線はMSY水準を表す。


図7

統合モデル(SS;左図)及びベイジアンサープラスプロダクションモデル(BSP;右図)で示された神戸プロット

黒丸及び実線は北太平洋におけるヨシキリザメの相対資源量及び相対漁獲死亡係数の時系列変化。

ヨシキリザメ(太平洋)の資源の現況(要約表)

海域 北太平洋
(北緯20度以北)
南太平洋
(北緯20度以南)
資源水準 中位〜高位 調査中
資源動向 横ばい 調査中
世界の漁獲量
(最近5年間)
(2014〜2018年)
29,219〜37,707トン
(推定量)
最近(2018)年:
29,219トン
平均:33,375トン
調査中
我が国の漁獲量
(最近5年間)
(2014〜2018年)
6,547〜8,083トン
(水揚量)
最近(2018)年:
7,659トン
平均:7,390トン
412〜591トン
最近(2018)年:412トン
平均:461トン
管理目標 検討中 検討中
資源評価の方法 SS、BSP Multifun-CL
資源の状態 B2015/BMSY
1.65(BSP)
1.69(SS)
議論中
管理措置 漁獲物の完全利用等 漁獲物の完全利用等
最新の資源評価年 2017年 2016年
次回の資源評価年 2020年 未定

管理・関係機関
中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)
北太平洋まぐろ類国際科学委員会(ISC)
全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)
太平洋共同体事務局(SPC)

生物学的特性
  • 体長・体重:雄 最大290 cm・251 kg、雌 最大243 cm・168 kg(体長は尾鰭前長)
  • 寿命:20歳以上
  • 成熟開始年齢:雄:5歳 雌:6歳
  • 繁殖期・繁殖場:初夏、北緯30〜40度の海域
  • 索餌期・索餌場:熱帯・温帯域
  • 食性:魚類、頭足類
  • 捕食者:幼魚は大型さめ類や海産哺乳類、成魚は調査中

利用・用途
肉はすり身等、鰭はふかひれ、皮は工芸品や医薬・食品原料、脊椎骨は医薬・食品原料

漁業の特徴
本種は全世界の熱帯から温帯にかけて出現し、外洋性さめ類の中で最も資源豊度が高いと考えられている。本種はまぐろはえ縄漁業で数多く漁獲されているが、基本的に混獲種であり、日本周辺の漁場を除き、遠洋水域で混獲されるヨシキリザメは外地で水揚げされるか放流されている。水揚げは宮城県の気仙沼港を中心に行われ、肉、鰭、脊椎骨、皮が食用や工芸用に利用されている。

漁獲の動向
本種のはえ縄漁業等による水揚量は、1992〜2018年において5,100〜16,000(平均10,707)トンであり、2001年をピークに近海はえ縄漁船数の減少に伴いやや減少傾向で、2011年は東日本大震災の影響により過去最低を大きく更新したが2012年は2010年レベルまで回復した。その後は7,000トン前後で安定している。

資源状態
北太平洋系群については、2017年にISCさめ作業部会で行われた資源評価において、現在の資源量は乱獲状態になく、漁獲も過剰漁獲の状態にはないとされた。この結果は同年7月のISC本会合で承認されたのち、8月のWCPFC科学委員会でも受け入れられた。WCPFC科学委員会から特に管理勧告は出ていない。南太平洋系群については、2016年にSPCの専門家グループによりオブザーバーデータとはえ縄の漁業データを用いて、Multifun-CL(統合モデル)により資源評価が行われWCPFC科学委員会において報告された。しかし、資源状態を示すのにデータが不十分かつ生物学的なパラメータ等多くの課題が残っているため、資源評価結果から資源状態や管理勧告を示すことができなかった。

管理方策
全てのまぐろ類地域漁業管理機関において、漁獲されたさめ類の完全利用(頭部、内臓及び皮を除く全ての部位を最初の水揚げ又は転載まで船上で保持すること)及び漁獲データ提出が義務付けられており、2019年のWCPFCでは、2020年11月以降、(ア)水揚げまでヒレを胴体から切り離さない、又は、(イ)船上では切り離したヒレと胴体を同じ袋に保管する等の代替措置を講じる、ことが合意された。
加えて、WCPFCでは、2014年の年次会合において、@まぐろ・かじき類を対象とするはえ縄漁業は、ワイヤーリーダー(ワイヤー製の枝縄及びはりす)又はシャークライン(浮き玉又は浮縄に接続された枝縄)のいずれかを使用しないこと、Aさめ類を対象とするはえ縄漁業は、漁獲を適切な水準に制限するための措置等を含む管理計画を策定すること、が合意された。Aに対応して、ヨシキリザメを漁獲対象としている気仙沼の近海はえ縄漁業において、年間のヨシキリザメの水揚量の上限を7,000トンにすること等を定めた管理計画が2016年1月1日より5年間実施されている。