--- 要約版 ---

20 メバチ 大西洋

Bigeye Tuna, Thunnus obesus


PIC

[HOME] [詳細版PDF] [要約版PDF] [詳細版html] [戻る]
図4

大西洋におけるメバチの分布


図2

主要なまぐろ漁業による大西洋におけるメバチの漁獲分布(2010〜2016年)

青:はえ縄、赤:竿釣り、黄:まき網、灰:その他。凡例の丸は上から30,000トン、60,000トン。


図5

標識放流、脊椎骨及び耳石から推定されたメバチの成長式


図1a

大西洋におけるメバチの漁法別漁獲量


図b

大西洋におけるメバチの国別漁獲量


図6

資源評価ベースモデルに用いた資源量指数(日本・韓国・米国はえ縄複合CPUE)


図8

SS3の18シナリオで推定されたSSB/SSBMSYとF/FMSYの経年的プロット

メバチ(大西洋)の資源の現況(要約表)

資源水準 低位
資源動向 横ばい
世界の漁獲量
(最近5年間)
7.3万〜7.9万トン
最近(2018)年:7.3万トン
平均:7.7万トン(2014〜2018年)
我が国の漁獲量
(最近5年間)
1.0万〜1.4万トン
最近(2018)年:1.0万トン
平均:1.2万トン(2014〜2018年)
管理目標 MSY:7.2万〜8.0万トン(中央値7.6万トン)
(2018年の漁獲量:7.8万トン)
資源評価の方法 統合モデル(SS3)による解析:はえ縄漁業CPUE、及び漁獲動向等により水準と動向を評価
資源の状態 F/FMSY= 1.14〜2.12(中央値 1.63)
SSB/SSBMSY= 0.43〜0.80(中央値 0.59)
管理措置 ・TAC(6.5万トン:2019年、6.25万トン:2020年、6.15万トン:2021年)、主要国の漁獲枠、漁船隻数枠の設定
・ギニア湾(南緯4度、北緯5度、西経20度、アフリカ大陸で囲まれた海域)における1月1日〜2月28日(2016〜2019年)もしくは大西洋全体における1月1日〜2月29日の2ヶ月(2020年)ないし1月1日〜3月31日の3ヶ月(2021年)のFAD操業禁漁期設定、FAD数制限
・統計証明制度
・オブザーバー乗船(まき網、竿釣り)
最新の資源評価年 2018年
次回の資源評価年 2021年

管理・関係機関
大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)

生物学的特性
  • 体長・体重:尾叉長約2.0 m・約200 kg
  • 寿命:10〜15歳
  • 成熟開始年齢:3歳(120 cmで大部分が成熟)
  • 産卵期・産卵場:周年・表面水温24℃以上の海域
  • 索餌期・索餌場:特定の海域・時期の報告はない
  • 食性:魚類、甲殻類、頭足類、他のまぐろ類よりハダカイワシ・ムネエソ等の中深層性魚類が多い
  • 捕食者:大型のまぐろ・かじき類、さめ類、鯨類

利用・用途
刺身、すし、缶詰等に利用されている。

漁業の特徴
本種は主にはえ縄、竿釣り、まき網によって漁獲されてきた。主として成魚を漁獲するはえ縄が漁獲の大部分を占めてきたが、大西洋は他の大洋と異なり、従来からまき網や竿釣りによる漁獲が比較的多い。まき網がFAD操業を開始した1991年以降、小型魚漁獲が増加した。

漁獲の動向
総漁獲量は1994年に過去最高の13万トンに達したが、その後徐々に減少して、2005年以降は6万〜8万トンで推移し、2018年の総漁獲量は7.3万トン(予備集計)で2016〜2017年に引き続きTAC(6.5万トン)を大きく超過した。2018年現在、はえ縄の漁獲は全体の約半分弱(44%)であり、まき網の漁獲(39%)が近年増加傾向にある。メバチの平均体重は、はえ縄で45〜60 kg、竿釣りで20〜30 kg、まき網で3〜4 kgである。

資源状態
ICCATの科学委員会は、2018年に資源評価を実施し、SS3による結果を管理勧告に用いた。結果として、MSY:7.3万〜8.0万トン(中央値7.6万トン)、F / FMSY:1.14〜2.12(中央値 1.63)、SSB / SSBMSY:0.43〜0.80(中央値 0.59)と推定され、資源状態は乱獲状態及び過剰漁獲とされた。2018年時点のTAC(6.5万トン)を維持した場合、2033年に資源が乱獲状態及び過剰漁獲でなくなる確率はおよそ44%とされた。

管理方策
2015年のICCAT年次会合において資源管理措置を決定した(2016年一部改訂)。漁獲能力制限として、主要漁業国のはえ縄及びまき網における全長20 m以上の漁船における年間操業隻数が制定されている。毎年のTACは6.5万トンに設定し、各国に漁獲枠が割り振られている。メバチ・キハダの幼魚が多く生育するギニア湾におけるFADを含めた付き物操業の禁漁期、禁漁区域は、2015年の年次会合で変更され、若干拡大(南緯4度、北緯5度、西経20度、アフリカ大陸で囲まれた海域において、1月1日〜2月28日;2017年1月から適用)された。同禁漁期/区で操業するまき網や竿釣り船には、引き続きオブザーバーの乗船が義務付けられている。また、FAD数を1隻当たり一度に500基までとする。2002年4月から、統計証明制度(輸入には漁業国の証明書が必要)が開始されている。2019年のICCAT年次会合において、熱帯まぐろ保存管理措置が改定され、新たなTACは2020年に62,500トン、2021年に61,500トンとされた。また、2020年には1〜2月の2ヶ月間、2021年には1〜3月の3ヶ月間、大西洋全体においてFAD操業の禁止を決定した。FAD数は、1隻当たり一度に350基(2020年)及び300基(2021年)までとした(いずれも、2022年以降は今後決定される)。