--- 要約版 ---

21 メカジキ 北太平洋

Swordfish, Xiphias gladius


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図3

北太平洋のメカジキ系群の分布域

中西部太平洋系群の分布は赤丸で示した赤道以北の海域、東部太平洋系群の分布は青丸で示した海域、両系群の境界線は青い点線で示す。


図4

北西太平洋のメカジキの成長曲線


図1

北太平洋(赤道以北)におけるメカジキの国別漁獲量


図2

北太平洋(赤道以北)におけるメカジキの我が国の漁法別漁獲量


図8
図11

中西部太平洋系群(上図)と東部太平洋系群(下図)の資源評価結果

上左図は、産卵親魚量の経年変化(黒丸)および最大持続生産量の生産に必要な資源量(緑色点線、SSBMSY)を示す。上右図は、漁獲死亡係数(黒丸)および最大持続生産量の生産に必要な漁獲率(緑色点線、FMSY)を示している。両図とも、エラーバーは95%信頼区間を示す。

下左図は、開発可能な資源量(黒丸、1951〜2012年)および最大持続生産量の生産に必要な資源量(点線、BMSY)を示す。下右図は、漁獲率(黒丸、1951〜2012年)および最大持続生産量の生産に必要な漁獲率(点線、HMSY)を示している。両図とも、エラーバーは95%信頼区間を示す。

メカジキ(北太平洋)の資源の現況(要約表)

系群 中西部北太平洋系群 東部太平洋系群
資源水準 高位 高位
資源動向 安定 増加
世界の漁獲量
(最近5年間)
9,611〜11,489トン
最近(2017)年:9,611トン
平均:10,404トン(2013〜2017年)
我が国の漁獲量
(最近5年間)
4,929〜6,228トン
最近(2017)年:4,954トン
平均:5,397トン(2013〜2017年)
管理目標 検討中 検討中
資源評価の方法 Stock Synthesis 3 Bayesian surplus production model
資源の状態 現在の資源量は乱獲状態になく、漁獲も過剰漁獲状態ではない。 現在の資源量は乱獲状態ではないが、漁獲は過剰漁獲状態になりつつある。
管理措置 なし なし
最新の資源評価年 2018年 2014年
次回の資源評価年 未定 未定

管理・関係機関
中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)
全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)
北太平洋まぐろ類国際科学委員会(ISC)

生物学的特性
  • 体長・体重:4 m(全長)・300 kg
  • 寿命:15歳以上
  • 成熟開始年齢:3歳
  • 産卵期・産卵場:周年、熱帯・亜熱帯海域
  • 索餌期・索餌場:秋から冬、温帯域
  • 食性:魚類、頭足類
  • 捕食者:調査中

利用・用途
切り身(ステーキ)、刺身、寿司、煮付け

漁業の特徴
漁獲の半分以上は、本種を主対象に浅く漁具を設置する夜間のはえ縄で漁獲するが、大目流し網、突きん棒、まぐろ類を狙うはえ縄の混獲でも漁獲する。

漁獲の動向
ISCに報告された本資源の総漁獲量は、1960年前後に2万トンを上まわったが、その後急激に減少し、1万トン前後に落ち込んだ。しかし1980年代以降米国および台湾の漁獲量の増加により、全体で1.5万トン以上になった。2000年代に入ると、台湾の漁獲量が増加したものの、米国やメキシコの漁獲量が減少したために、総漁獲量は再び減少し、近年は1万トン程度となっており、2017年は9,611トンであった。
我が国の漁獲量は、1980年代後半までは0.8万〜1.2万トンであったが、1994年以降は一貫して減少傾向にあり、2011年には4,459トンまで減少したが、その後若干増加し、2017年には4,954トン(暫定値)へと回復している。1990年代以降の漁獲量の減少は、遠洋・近海はえ縄による漁獲の減少によるものである。

資源状態
中西部太平洋系群の本資源の最新の資源評価は、ISCカジキ類作業部会によって2018年4月にStock Synthesis 3を適用して行われた。現在の雌の親魚資源量(SSB)は29,403トンでSSBMSY(15,702トン)を上回り、乱獲状態になく、漁獲死亡係数(F)はFMSYを下回っており、漁獲過剰状態にないとされた。東部太平洋北部系群については現在の資源量(B)は58,590トンでBMSY(31,170トン)を上回り乱獲状態ではないものの、漁獲係数(H)はHMSYを上回り過剰漁獲に陥りつつあるとされた。これらの結果は2018年7月のISC本会合で承認されたのち、同年8月のWCPFC科学委員会に報告された。

管理方策
中西部北太平洋系群については、資源状態は健全であるとのISCの資源評価結果を反映し、これまでWCPFC北小委員会では、本資源に関する保存管理措置導入の議論は行われていなかった。しかし、2018年9月のWCPFC北小委員会において、本資源の管理目標について議題に取り上げられ、資源量を、最大持続生産量を産出する水準に維持しつつ漁業を発展させることを目的とすることが合意されたものの、限界管理基準については米国が提案した漁獲圧を指標とするか、WCPFCで管理する他の魚種と同様に資源量を指標にするかの間で意見が分かれ、合意に至らなかった。一方、近年IATTCでは、東部太平洋北部系群の具体的な管理についての具体的な議論は行われていない。