--- 要約版 ---

19 メバチ 大西洋

Bigeye Tuna, Thunnus obesus

                                                                           
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図4

大西洋におけるメバチの分布


図2

主要なまぐろ漁業による大西洋におけるメバチの漁獲分布(2010〜2015年)
青:はえ縄、赤:竿釣り、黄:まき網、白:その他。凡例の丸は上から30,000トン、60,000トン。


図5

標識放流(Cayré and Diouf 1984)、脊椎骨(Alves et al. 1998)及び耳石(Hallier et al. 2005)から推定されたメバチの成長式


図S-4

大西洋におけるメバチの漁法別漁獲量


図S-5

大西洋におけるメバチの国別漁獲量


図6

統合モデルに用いた資源量指数
AZ_BB:アゾレス諸島の竿釣り、CH_TAI_ALL_N_T2、CH_TAI_CORE_N_LOG:台湾のはえ縄、JLL_CORE_N:日本のはえ縄、URU_W_1、URU_W_2:ウルグアイのはえ縄、US_N:米国のはえ縄。


図9

SSB/SSBMSYとF/FMSYの経年的プロット



メバチ(大西洋)の資源の現況(要約表)

                       
資源水準 低位
資源動向 横ばい
世界の漁獲量
(最近5年間)
7.2万〜8.3万トン
最近(2016)年:7.2万トン
平均:7.7万トン(2012〜2016年)
我が国の漁獲量
(最近5年間)
1.0万〜1.5万トン
最近(2016)年:1.0万トン
平均:1.3万トン(2012〜2016年)
管理目標MSY:6.8万〜8.5万トン(中央値7.9万トン)
(2016年の漁獲量:7.2万トン)
資源評価の方法統合モデル(Stock Synthesis)による解析:はえなわおよび竿釣り漁業CPUE、および漁獲動向等により水準と動向を評価
プロダクションモデル(ASPIC)による解析:はえなわ漁業CPUE、および漁獲動向等により水準と動向を評価
資源の状態F/FMSY= 0.48〜1.20(中央値 0.67)
B/BMSY= 0.62〜1.85(中央値 1.28)
管理措置TAC(6.5万トン:2016〜2018年)、主要国の漁獲枠、漁船隻数枠の設定
ギニア湾(南緯4度、北緯5度、西経20度、アフリカ大陸で囲まれた海域)における1月1日〜2月28日のFAD操業禁漁期設定、FAD数制限
統計証明制度
オブザーバー乗船(まき網、竿釣り)
最新の資源評価年 2015年
次回の資源評価年 2018年

管理・関係機関
大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)

生物学的特性
  • 体長・体重:尾叉長約2.0 m・約200 kg
  • 寿命:10〜15歳
  • 成熟開始年齢:3歳(120 cmで大部分が成熟)
  • 産卵期・産卵場:周年・表面水温24℃以上の海域
  • 索餌期・索餌場:特定の海域・時期の報告はない
  • 食性:魚類、甲殻類、頭足類、他のまぐろ類よりハダカイワシ・ムネエソ等の中深層性魚類が多い
  • 捕食者:大型のまぐろ・かじき類、さめ類、鯨類

利用・用途
刺身、すし、缶詰などに利用されている。

漁業の特徴
本種は主にはえ縄、竿釣り、まき網によって漁獲されてきた。主として成魚を漁獲するはえ縄が漁獲の大部分を占めてきたが、大西洋は他の大洋と異なり、従来からまき網や竿釣りによる漁獲が比較的多い。まき網がFADs操業を開始した1991年以降、小型魚漁獲が増加した。

漁獲の動向
総漁獲量は1994年に過去最高の13万トンに達したが、その後徐々に減少して、2005年以降は7万〜8万トンで推移し、2016年の総漁獲量はTAC減の関係もあり7.2万トン(予備集計)で前年から減少した。2016年現在、はえ縄の漁獲は全体の約半分(49%)であり、まき網の漁獲(39%)が近年増加傾向にある。メバチの平均体重は、はえ縄で45〜60 kg、竿釣りで20〜30 kg、まき網で3〜4 kgである。

資源状態
ICCATの科学委員会は、2015年に資源評価を実施し、ASPICとSS3による結果を等しい重み付けで統合したものを管理勧告に用いた。結果として、MSY:6.8万〜8.5万トン(中央値7.9万トン)、F/FMSY:0.62〜1.85(中央値 1.28)、B/BMSY:0.48〜1.20(中央値 0.67)と推定され、資源状態は乱獲及び過剰漁獲とされた。なお、会議レポートにおいて、評価結果はすべて相対値で示されていた。2015年時点のTAC(8.5万トン)を維持した場合、2028年に資源が乱獲及び過剰漁獲でなくなる確率はおよそ30%とされた。

管理方策
2015年に実施したICCAT年次会合において資源管理措置を決定した。漁獲能力制限として、主要漁業国のはえ縄及びまき網における全長20 m以上の漁船における年間操業隻数が制定されている。毎年のTACは6.5万トンに設定し、各国に漁獲枠が割り振られている。メバチ・キハダの幼魚が多く生育するギニア湾におけるFADsを含めた付き物操業の禁漁期、禁漁区域は、2015年の年次会合で変更され、若干拡大(南緯4度、北緯5度、西経20度、アフリカ大陸で囲まれた海域において、1月1日〜2月28日。2017年1月から適用)され、同禁漁期/区で操業するまき網や竿釣り船には、引き続きオブザーバーの乗船が義務付けられる。また、FAD数を1隻当たり一度に500基までとする。2002年4月から、統計証明制度(輸入には漁業国の証明書が必要)が開始されている。