--- 要約版 ---

36 ジンベエザメ 日本周辺

Whale Shark, Rhincodon typus

                                                                                   
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図1

日本周辺と世界におけるジンベエザメの分布(Compagno 2000)



ジンベエザメ(日本周辺)の資源の現況(要約表)

資源水準
資源動向
世界の漁獲量
(最近5年間)
調査中
我が国の漁獲量
(最近5年間)
年間数個体程度が定置網等に迷入
最新の資源評価年
次回の資源評価年

管理・関係機関
中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)
全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)
インド洋まぐろ類委員会(IOTC)
絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約、CITES)

最近の動き
3つのまぐろ類地域漁業管理機関(RFMO)で資源管理方策が決められている。WCPFCではCMM-2012-04、IOTCではResolution 13/05、IATTCではResolution C-13-04がそれにあたる。いずれも、ジンベエザメを視認した際の付近でのまき網操業を禁止する措置である。WCPFCではさらに、2015年12月のWCPFC年次会合において、まき網漁具にまかれたジンベエザメを安全に放流するためのガイドラインが採択された。

生物学的特性
  • 体長・体重:14 m(全長)・20トン
  • 寿命:調査中
  • 成熟開始年齢:調査中
  • 繁殖期・繁殖域:バハ・カリフォルニア沖、フィリピン近海などが候補
  • 索餌場:熱帯海域〜温帯海域
  • 食性:プランクトン、小魚(イワシ、サバなど)
  • 捕食者:シャチ、ニシマカジキ

利用・用途
鰭はフカヒレスープの原料に、肉は食用になるが、日本ではほとんど利用されない。竿釣り漁業のさめ付き操業の指標となっている。水族館で飼育、展示されている個体は、定置網で混獲された個体である。エコツーリズムの高まりを背景に、ダイビングをはじめとした観光資源として重要である。

                              
漁業の特徴
我が国では本種の漁獲を対象とした漁業はない。定置網への迷入は、主に沖縄本島から九州、四国太平洋沿岸で発生しているが、千葉以西の本州太平洋沿岸や能登半島以西の日本海沿岸でも確認されている。定置網からは放流されるとみられ、市場に水揚げされる例はほとんどないと思われる。                               

漁獲の動向
定置網への迷入は、沖縄本島の定置網で1979〜1994年の16年間に78個体が報告されている。年平均4.9個体であり、季節は3〜9月であるが夏が多い。四国太平洋岸では1989〜1993年の5年間で25個体が報告されている。本海域でも年平均5個体であり、6〜7月に最も多く報告されている。

資源状態
ある海域に季節的に集群する個体群の来遊豊度を推定した学術的知見は多いものの、大きな水平スケールで回遊するジンベエザメを国際的な枠組みで資源評価した例はなく、全体的な資源状態は不明である。

管理方策
3つのまぐろ類RFMOで資源管理方策が決められている。WCPFCではCMM-2012-04、IOTCではResolution 13/05、IATTCではResolution C-13-04がそれにあたる。いずれも、ジンベエザメを視認した際の付近でのまき網操業を禁止する措置である。WCPFCではさらに、2015年12月のWCPFC年次会合において、まき網漁具にまかれたジンベエザメを安全に放流するためのガイドラインが採択された。ジンベエザメは、2002年のCITES第12回締約国会議で附属書II掲載が提案され、可決された。このため国際取引が規制されるようになったが、我が国はさめ類を含む海産種の資源管理については、漁業管理主体であるRFMO又は沿岸国が適切に管理していくべきとの立場等から、ジンベエザメの附属書Uへの掲載に関して留保を付している。

資源状態のまとめ
  • 不明(太平洋、大西洋、インド洋)

管理方策のまとめ
  • ジンベエザメを視認した際の付近でのまき網操業の禁止(WCPFC、IATTC、IOTC)
  • 放流ガイドライン(WCPFC)
  • CITES附属書U掲載(我が国は留保)