--- 要約版 ---

17 メバチ 中西部太平洋

Bigeye Tuna, Thunnus obesus

                                                                               
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図1

太平洋におけるメバチの分布


図S

中西部太平洋におけるメバチの年齢と成長


図2a

中西部太平洋におけるメバチの漁法別漁獲量の経年変化


図2b

中西部太平洋におけるメバチの国別漁獲量の経年変化


図6

中西部太平洋におけるメバチの加入量
縦軸は加入量(10,000個体)、横軸は年で示す。黒実線がレファレンス・ケース。緑実線は標識魚群の混合する度合いが違う設定。赤と水色実線は親子関係が異なる設定(黒実線と同じ推定値のため見えない)。


図5a

中西部太平洋におけるメバチのSpawning potential
縦軸はSpawning potential(産卵資源量、性比、年齢別成熟率、一回あたりの産卵量、産卵回数の情報を考慮した、産卵可能指数)、横軸は年で示す。黒実線がレファレンス・ケース。緑実線は標識魚群の混合する度合いが違う設定。赤と水色実線は親子関係が異なる設定(黒実線と同じ推定値のため見えない)。


図8

中西部太平洋における漁業ごとのメバチ産卵資源へのインパクト
縦軸は漁業が資源を減少させた割合(%)を示したもの。はえ縄(緑)、竿釣り(赤)、まき網流れもの操業(青)、まき網素群れ操業(水色)、その他(黄)を表す。



メバチ(中西部太平洋)の資源の現況(要約表)

資源水準 低位
資源動向 減少
世界の漁獲量
(最近5年間)
13.4万〜16.3万トン
最近(2015)年:13.4万トン
平均:15.4万トン(2011〜2015年)
我が国の漁獲量
(最近5年間)
1.7万〜2.2万トン
最近(2015)年:17.4万トン
平均:2.0万トン(2011〜2015年)
最新の資源評価年 2014年
次回の資源評価年 2017年

管理・関係機関
中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)
太平洋共同体事務局(SPC)

最近の動き
2015年の総漁獲量は、1996年以降、もっとも低い値であった。最新の資源評価は2014年にSPCの科学専門グループにより行われた。2016年12月に開催されたWCPFC第13回年次会合において、管理措置の見直しが議論されたが、現行措置が継続されることとなった。

生物学的特性
  • 体長・体重:尾叉長2.0 m・200 kg
  • 寿命:10〜15歳
  • 成熟開始年齢:3歳
  • 産卵期・産卵場:周年・表面水温24℃以上の海域
  • 索餌場:温帯域
  • 食性:魚類、甲殻類、頭足類
  • 捕食者:まぐろ・かじき類、さめ類、海産哺乳類

利用・用途
刺身や缶詰原料

漁業の特徴
はえ縄、まき網および竿釣りが主な漁業である。はえ縄は1950年代にキハダを主要対象種として発展したが、1970年代半ばにメバチを主要な対象とするようになった。まき網は、カツオを主対象としつつ、キハダも漁獲する漁業として1970年代半ばに始まった。1970年代までは、はえ縄が漁獲の9割を占めていたが、1980年代以降、まき網による漁獲量が増加した。フィリピン・インドネシアでは小型まき網、ひき網、竿釣り、手釣りなど漁業が小規模かつ多様で、漁獲量も大きい。

漁獲の動向
総漁獲量は、はえ縄がほとんどであった1970年代には5万トン未満であったが、まき網が増加した1980年代末に10万トン以上に達し、1990年代後半には15万トン前後となった。2004年に19万トンのピークを記録しした後は13万〜16万トンで推移している。2015年の総漁獲量は13.4万トン(予備集計)で、内訳は、まき網が37%、はえ縄が48%、竿釣りが4%、そのほか11% である。そのほかには、フィリピン及びインドネシアにおける多様な漁業(ひき縄、小型のまき網、刺し網、手釣りなど)が含まれている。

資源状態
資源評価は2014年に太平洋共同体事務局(SPC)の科学専門グループにより統合モデル(Multifan-CL)を用いて行われた。MSYは10.8万トンと推定された。2008〜2011年の平均の産卵資源量のレベル(SB2008-2011/SBF=0)は0.20であり、限界管理基準値(Limit Reference Point;SB/SBF=0=0.20)と同値である。また、WCPFCにおいて、従来、資源が乱獲状態にあるか否かの基準とみなされてきたSBMSYで判断した場合は1.0未満(SB2008-2011/SBMSY=0.94)であった。また従来、過剰漁獲能力の基準と見なされてきたFMSYで判断した場合、2008〜2011年の平均漁獲努力は1.0以上(F2008-2011/FMSY=1.57)であった。これを受け、SPCは、資源は過剰漁獲状態であり、乱獲状態でもあると評価した。同年のWCPFC科学小委員会は、SPCの評価結果を承認するとともに、漁獲死亡率の削減(2008〜2011年平均水準から36%、2001〜2004年水準から26%)を勧告した。

管理方策
WCPFCは、メバチ・キハダ・カツオの保存管理措置として、以下を導入している。現在の措置は2013年に合意され、2014年から2017年までの規制が定められている。2016年12月に開催されたWCPFC第13回年次会合において、措置の見直しが議論されたが、現行措置が継続されることとなった。
(a) まき網漁業(熱帯水域)
  • FAD操業の段階的な規制強化(2014〜2016年)
  • 公海におけるFAD操業の原則禁止(2017年から)
  • 島嶼国以外のメンバーが保有する隻数の凍結
(b) はえ縄漁業
  • メバチの漁獲量を2001〜2004年の平均値から40%削減(2014年から段階的に実施)

資源状態のまとめ
  • 2014年に統合モデル(Multifan-CL)を用いて資源評価実施。
  • MSY=10.8万トン。最近年(2015年)の漁獲量は13.4万トン。
  • 近年(2008〜2011年の平均)の漁獲圧はMSYレベルより大きい(F/FMSY=1.57)
  • 近年(2008〜2011年の平均)の産卵資源量は、限界管理基準値と同値(SB/SBF=0=0.20)で、MSYレベルより小さい(SB/SBMSY=0.95)。資源水準、動向は低位、減少。

管理方策のまとめ
  • 過剰漁獲状態にあることから、漁獲圧の削減。
  • まき網漁業(熱帯水域):FAD操業の段階的な規制強化(2014〜2016年)、公海FAD操業の原則禁止(2017年)、島嶼国以外のメンバーの保有隻数の凍結。
  • はえ縄漁業:漁獲量を2001〜2004年の平均値から40%削減(2014年から段階的に実施)。