--- 要約版 ---

48 イシイルカ 太平洋・日本海・オホーツク海

Dall's Porpoise, Phocoenoides dalli

                                                                
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図6

北太平洋のイシイルカの分布
1はリクゼンイルカ型系群、2はイシイルカ型の日本海−オホーツク海系群、3〜8はイシイルカ型他系群の各繁殖海域


図1

イシイルカ捕獲頭数の推移(1979〜2014年)



イシイルカ(太平洋・日本海・オホーツク海)の資源の現況(要約表)

資源水準 調査中
資源動向 横ばい
世界の捕獲量
(最近5年間)
我が国の捕獲量
(最近5年間)
0.04万〜0.49万頭
平均:0.24万頭(2010〜2014年)
最新の資源評価年
次回の資源評価年

管理・関係機関
水産庁、漁業道県

最近の動き
東日本大震災以後、操業が再開されたものの、2014年の捕獲は前年と同様に低レベルだった。

生物学的特性
  • イシイルカ型とリクゼンイルカ型の2型
  • 体長・体重:2.1 m・220 kg
  • 寿命:15〜20歳(詳細は未解明)
  • 性成熟年齢:雌3〜4歳、雄4〜6歳
  • 繁殖期・繁殖場:晩春から夏、オホーツク海 (成熟雌は1〜2年毎に出産)
  • 索餌期・索餌場:周年、北海道沿岸、オホーツク海、三陸沖
  • 食性:ハダカイワシ類、スケトウダラ
  • 捕食者:シャチ

利用・用途
刺身、煮物など

漁業の特徴
北海道、青森県、岩手県及び宮城県で知事許可漁業である突きん棒で捕獲されている。この漁業による本種の捕獲頭数は、現在、我が国におけるいるか類の捕獲頭数の中で最大である。捕獲頭数は岩手県船が卓越している。操業は5〜6月と9〜10月に北海道沿岸の太平洋・日本海・オホーツク海で、11〜4月に三陸沖で行われる。

漁獲の動向
1987年以前は年間2万頭以下の捕獲であったが、商業捕鯨モラトリアム以降は鯨肉の流通不足を補うためか、1988年に捕獲頭数が4万頭以上へ急増した(この年までは、2つの型が統計上区別されていない)。その後は1993年の捕獲枠導入によって両型合計1.5万頭程度の水準が続いたが、近年は浜値低迷と燃油高騰などで操業が縮小し捕獲も1万頭程度で推移していた。また、東日本大震災の影響で2011年以降の捕獲はさらに減少した。したがって、近年の捕獲頭数が少ない状況は経済的要因や震災の影響が考えられる。

資源状態
両型の資源水準については、調査海域の制限や操業形態等の変化があり、調査継続中である。近年は、捕獲頭数が変動あるいは減少しているが、上記経済的な理由や震災の影響もあり、資源動向は依然横ばいと考えられる。

管理方策
鯨類の再生産率は1〜4%と経験的に考えられている。出産間隔から本種の再生産率が高い方(3〜4%)であることがうかがえる。これに捕獲実績等も加味して1993年に水産庁が捕獲枠を設定した。また、道県知事による操業海域の許可制、漁期の設定が行われている。水産庁は2007年に本種の管理にPBR(Potential Biological Removal)の概念を適用した。

資源評価のまとめ
  • 資源動向は横ばい。
  • 資源水準は調査継続中。

管理方策のまとめ
  • 操業海域の道県知事による許可制。
  • 体色型別の捕獲枠の設定(2014/15年漁期でイシイルカ型6,524頭、リクゼンイルカ型6,404頭)。
  • 漁期の設定。
  • 捕獲統計の集計。
  • PBRの導入。