--- 要約版 ---

34 ウバザメ 日本周辺

Basking Shark, Cetorhinus maximus

                                                                              
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図1

ウバザメの分布



ウバザメ(日本周辺)の資源の現況(要約表)

資源水準
資源動向
世界の漁獲量
(最近5年間)
調査中
我が国の漁獲量
(最近5年間)
年に0〜2個体程度が定置網に迷入
最新の資源評価年
次回の資源評価年

管理・関係機関
国際連合食糧農業機関(FAO)
絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(ワシントン条約、CITES)

最近の動き
世界的に特に目立った動きはなかった。我が国では、1970年後半以降、本種を対象とした漁業はなく、出現記録は年間数尾程度にとどまっており、大きな変化はない。

生物学的特性
  • 体長・体重:最大個体の報告例として、体長では13.7 m以上、体重では約16トンというものがあるが、日本周辺での最大報告例は9 mである。
  • 寿命:調査中
  • 成熟開始年齢:雄6〜8歳あるいは12〜16歳、雌は調査中
  • 繁殖期・繁殖場:調査中
  • 索餌期・索餌場:調査中
  • 食性:プランクトン、小魚
  • 捕食者:調査中

利用・用途
かつては、鰭はフカヒレスープの原料、皮は皮革製品、肉は生肉や干し肉として人間の食用、家畜餌用のフィッシュミール、肝油は工業用、化粧品用などに利用していた。

漁業の特徴
我が国では1960年代後半から1970年代にかけて、三重県波切で突きん棒により漁獲されていたが、現在本種を対象とした漁業はない。

漁獲の動向
1960年代後半から1970年代前半は三重県波切で年間100尾程度の漁獲(突きん棒による)があったが、現在本種を対象とした漁業はない。近年は定置網に偶発的に迷入した個体や漂着の記録に限られる。

資源状態
1960年代後半から1970年代前半は三重県波切で年間100尾程度の漁獲(突きん棒による)があった。1975年の出現数は約150尾であったが、1976年約20尾、1977年9尾、1978年6尾と減少した。この減少は、主として本種の需要低下による努力量の減少によるものである。1970年代後半以降は、ウバザメを対象とした漁業はなく、漁獲は全国の定置網に偶発的に迷入した個体や海岸への漂着の記録に限られる。また、定置網に入網した個体は、放流されるものもあり、水揚げされる個体は一部に過ぎないと考えられている。さらに、東日本大震災の影響で、東日本の太平洋側の定置網の多くが損壊し未だに完全に復旧していないことや、国際的なさめ類加工品全般に対する需要の低下に伴う水揚げ率の減少した可能性を考慮すると、定置網に偶発的に迷入するウバザメの個体数には、1970年代後半以降明らかな減少傾向はないと考えられる。

管理方策
本種の規制措置はない。現在、我が国に本種を対象とした漁業はなく、積極的な漁獲努力は行われていないので、特に管理方策を策定する必要はないと考えられる。なお、ウバザメが絶滅の危機にあるとして、2002年のCITES第12回締約国会議で附属書Uへの掲載提案が提出され、採決の結果3分の2以上の賛成により可決された。このことから、ウバザメの魚体、鰭などを含む一切の派生物を貿易する際は、輸出国による輸出許可書の発給が必要となり、公海域で採取し自国に持ち帰る行為についても証明書の発給が義務付けられた(海からの持込み)。しかしながら我が国は、ウバザメの附属書Uへの掲載に関して留保を付しており、締約国に輸出する場合には輸出許可書が必要となるものの、海からの持込みについての証明書の発給は不要となっている。

資源評価のまとめ
  • 定置網に偶発的に迷入するウバザメの個体数には、1970年代後半以降明らかな減少傾向はない。

管理方策のまとめ
  • 現在、わが国に本種を対象とした漁業はなく、積極的な漁獲努力は行われていないので、特に管理方策を策定する必要はない。
  • なお、本種はCITES附属書Uに掲載され国際取引が規制されているが、我が国はそれに関して留保を付しているので、締約国に輸出する場合には輸出許可書が必要となるものの、海からの持込みについての証明書の発給は不要となっている。