--- 要約版 ---

24 メカジキ 南大西洋

Swordfish, Xiphias gladius

                                                                                   
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図1

南大西洋におけるメカジキの漁法別漁獲量(1950〜2014年)(ICCAT 2015)


図2

南大西洋におけるメカジキの国別漁獲量(1950〜2014年)(ICCAT 2015)


図4

大西洋における日本のメカジキ漁獲量(1950〜2014年)(ICCAT 2015)


図6

ASPICで推定された相対資源量(B/BMSY:赤線)及び相対漁獲死亡率(F/FMSY:青線)(ICCAT 2014)
点線は80%信頼区間。


図7

BSPMで推定された相対資源量(B/BMSY:上図)及び相対漁獲死亡率(F/FMSY:下図)(ICCAT 2014)
赤線は推定値、緑線・青線はそれぞれ上側・下側90%信頼区間。



メカジキ(南大西洋)の資源の現況(要約表)

資源水準 おそらく中位
資源動向 おそらく増加
世界の漁獲量
(最近5年間)
78,109〜12,655トン
平均:10,528トン(2010〜2014年)
我が国の漁獲量
(最近5年間)
684〜1,314トン
平均:1,075トン(注)(2010〜2014年)
最新の資源評価年 2013年
次回の資源評価年 2017年
(注)この値は日本の近年の漁獲割当量を上回っているが、これは、ICCATの合意に基づいた過去の漁獲割り当ての未消化分の漁獲が含まれているためである。

管理・関係機関
大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)

最近の動き
2013年にICCATの科学委員会(SCRS)で資源評価が実施された。これを受けて、ICCATは2014〜2016年の総漁獲可能量(TAC)を設定している。2015年のICCATのSCRSでは漁獲量データの更新のみ行われた。

生物学的特性
  • 体長・体重:下顎叉長4.68 m・500 kg
  • 寿命:調査中
  • 成熟開始年齢:調査中
  • 産卵場:熱帯〜亜熱帯域
  • 索餌場:アフリカ沿岸・ウルグアイ沖合水域
  • 食性:調査中
  • 捕食者:調査中

利用・用途
刺身、寿司、切り身(ステーキ)、煮付け

漁業の特徴
1980年代末まで主に日本、台湾、韓国のはえ縄の混獲として漁獲され、漁獲量は少なかった。1989年から本種を目的にはえ縄の浅縄操業を行うスペインの船団が参入し、漁獲量が増加した。

漁獲の動向
はえ縄の混獲であった1980年代末までは、総漁獲重量は1万トン未満と少なかった。本種を対象としたスペインのはえ縄船団が参入した1989年から漁獲量が急増し、1995年には総漁獲量は21,930トンでピークとなった。1995年以降は、規制の導入、努力量の他の大洋への移動及び主対象魚種の変更により漁獲量は減少している。2014年には9,885トンとなった。日本のはえ縄漁船は、主漁場が北大西洋に移り、努力量の減少で漁獲量も大幅に減少し2013年の漁獲量は684トンと1995年以降で最低を記録した。

資源状態
最新の資源評価は2013年にICCATのSCRSにおいて実施され、2011年までのデータについて、非平衡プロダクションモデル(ASPIC)とベイジアンサープラスプロダクションモデル(BSPM)を用いて資源解析が行われた。個々のCPUEトレンドが互いに相反する傾向を示しており、また多くのCPUEが漁獲量との整合性が悪く、通常の解析を行うと両モデル共に収束しなかった。その結果、資源の生産性やMSYの推定値への信頼性が低くなった。これらのモデルは、定量的な推定は困難であるが、資源状態を示唆する上で有用であるため、リファレンスケースとして使用された。これらの結果には不確実性が大きく伴うことから、両モデルで推定された結果と補助的な情報から資源状態を推定した。南大西洋資源の分布範囲は北大西洋資源よりも広いが、1960〜2011年の投棄を含む漁獲量は、北大西洋メカジキの同時期の漁獲量の73%と少ない。また、南大西洋メカジキの平均体重は北大西洋メカジキより重い。同じ生産性と仮定すると、これらは北に比べて南の方が、漁獲係数が低いことを示唆する。これらにより、現在資源は乱獲状態にないと結論付けられた。水準はおそらく中位で動向はおそらく増加と判断される。次回の資源評価は2017年に行われる予定である。

管理方策
2013年のSCRSは、データ不足による不確実性を低減する十分な調査研究が実施されるまでは、本資源の年間漁獲量を2009年の資源評価で推定されたMSY(15,000トン)以下に抑え、小型個体の漁獲量制限を継続するよう勧告を出した。ICCATは2014〜2016年の間、各年15,000トンのTACを設定している。日本の割当量は901トンである。国別割り当てについて、割り当て分を超過もしくは余った場合には、2年以内であれば差し引き・上乗せを行い調整することができる。ただし、調整分は前年の割り当て量の30%を超えない範囲とする。
現在、大西洋全域について、@下顎叉長125 cm/体重25 kg未満の個体の水揚量を15%以下に抑える、またはA下顎叉長119 cm/体重15 kg未満の個体の水揚量を0%にする(投棄量の評価含む)、という2種類の最小体長規制がある。2006〜2008年の大西洋全体で水揚げされた125 cm以下の個体の割合は24%(尾数)と推定されている(北系群では28%、南系群では20%)。

資源評価のまとめ
  • ASPICとBSPMを用いて資源解析。
  • 定量的な推定は困難であり、両モデルによる結果と補助的な情報から資源状態を推定。
  • 乱獲状態にない。

管理方策のまとめ
  • 2014〜2016年のTACは15,000トン。
  • 日本の漁獲割当量は年間901トン。
  • 最小体長規制。