--- 要約版 ---

20 ミナミマグロ

Southern Bluefin Tuna

Thunnus maccoyii

                                                                            
PIC

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図3

ミナミマグロの分布(赤)、漁場(青)、産卵場(黄)


図4

CCSBTで用いられているミナミマグロの成長曲線(体長は尾叉長)
体長の各年代の曲線はそれぞれの年代に生まれた年級群の成長に対応する。1950年代及び2000年代の成長曲線は1960年代と1990年代のものにそれぞれ等しいと仮定している。


図1

ミナミマグロの国別漁獲量の推移


図2

ミナミマグロの緯経度5度区画別の漁獲尾数
2010年暫定値。1-15はCCSBT統計海区。1海区の青丸はインドネシアによる位置不明の漁獲尾数。


図5

2011年に資源評価モデルにより推定された加入量(上図)及び親魚資源量(下図)
中央値、四分位点、90%点を示す。将来部分は管理方式を用いてTAC設定を続けた場合の予測。



ミナミマグロの資源の現況(要約表)

資源水準 低位
資源動向 親魚資源量は近年、横ばい。未成魚は増加しており、親魚資源量も今後増加の可能性が高い。
世界の漁獲量
(最近5年間)
9,296〜11,395トン
平均:10,355トン(2007〜2011年)
我が国の漁獲量
(最近5年間)
2,223〜2,952トン
平均:2,639トン(2007〜2011年)


管理・関係機関
みなみまぐろ保存委員会(CCSBT)
大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)
インド洋まぐろ類委員会(IOTC)

最近一年間の動き
みなみまぐろ保存委員会(CCSBT)は、第18回年次会合(2011年10月)において、科学委員会が開発した管理方式(漁獲データなどの資源指標からTACを自動的に計算するルール)の採用に合意し、ミナミマグロ資源についての管理方式の運用を開始した。これにより原則として、今後のTACの決定は3年ごとに実施される管理方式の計算結果をもとに行われることになった。第18回年次会合では、管理方式により、2012〜2014年漁期のTACを2011年のTAC(9,449トン)から1,000トン、1,500トン、3,000トンと段階的に増加させることが決定された。第19回年次会合(2012年10月)では、科学委員会(2012年8月)からの管理勧告を受けて、2013年漁期のTACを予定通り10,949トンとすることが合意された。

生物学的特性
  • 寿命:25歳以上、耳石での最高齢は45歳
  • 成熟開始年齢:8歳以上
  • 産卵期・産卵場:9〜4月、インド洋東部低緯度域
  • 索餌場:西風皮流域 (南緯35〜45度の海域)
  • 食性:魚類、頭足類
  • 捕食者:まぐろ・かじき類、さめ類、海産哺乳類

利用・用途
刺身・寿司

漁業の特徴
表層漁業(主にまき網による)とはえ縄漁業で漁獲される。表層漁業はオーストラリア沿岸で2〜4歳を中心とした小型魚を漁獲しており、近年はそのほぼすべてが蓄養用種苗となる。3歳以上の小〜大型魚ははえ縄により、公海域では日本、台湾、韓国船が、沿岸域ではニュージーランド、オーストラリア、インドネシアが漁獲している。インドネシアの操業海域は産卵場に相当する。

漁業資源の動向
表層漁業、はえ縄漁業とも1950年代初期に漁獲を開始した。表層漁業の漁獲量は1982年に21,500トンに達し、その後は自主規制により減少したが、1990年代中頃から蓄養用種苗を得るため漁獲を再び伸ばし、年間約5,000トンを漁獲している。はえ縄漁業の漁獲量は1961年に最高の77,900トンに達したが、産卵場と小型魚が多獲される海域での操業自粛、TAC規制等で徐々に減少した。その後、はえ縄の漁獲量は、1989〜2005年は8,000〜14,000トンの間で維持されてきたが、2007年漁期のTAC削減以降に再び減少し、2011年は約5,000トンになっている。表層漁業、はえ縄漁業を合わせた2011年の総漁獲量は9,296トンである。

資源状態
親魚資源量は依然極めて低い水準にあり、MSY時の資源量(BMSY)の20%程度である。この20年間の加入量は1950〜1980年水準よりも低く、特に1999〜2002年級の加入は非常に低かったと考えられている。一方、2005〜2011年級の加入量は1999〜2002年級より高いと推定され、また、航空機目視調査による近年の加入量指数や2007年以降のはえ縄CPUEに上昇が見られるなど、未成魚の資源回復を示唆する情報もある。

管理方策
2012〜2014年漁期は、管理方式によって2010年のTAC(9,449トン)から増枠の10,449トン、10,949トン、12,449トンに設定されている。加盟国への割り当ては、日本2,519トン、2,689トン、3,366トン、オーストラリア4,528トン、4,698トン、5,147トン、ニュージーランド800トン、830トン、909トン、韓国及び台湾911トン、945トン、1,036トン、インドネシア685トン、707トン、750トン。協力的非加盟国へは、フィリピン45トン(3年間同じ)、南アフリカ40トン、80トン、150トン、EU 10トン(3年間同じ)。ただし、南アフリカへの割当の2013年漁期からの増枠は、CCSBTへの加盟が条件となっており、加盟が遅れた場合は2012年の割り当て(40トン)と2013〜2014年との差は残りの加盟国に再配分される。

資源評価まとめ
  • 親魚資源水準は極めて低い
  • 1999〜2002年級の加入が極めて低水準であるが、2005〜2011年級はやや高水準
  • 航空機目視調査指数やはえ縄CPUEの上昇など未成魚資源の回復を示唆する情報も

資源管理方策まとめ
  • TAC合意