--- 要約版 ---

19 メバチ 大西洋

Bigeye Tuna

Thunnus obesus

                                                                           
PIC

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大西洋におけるメバチの分布


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主要なまぐろ漁業による大西洋におけるメバチの漁獲分布(2000〜2009年)(ICCAT 2011)


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推定成長(標識放流;Cayré and Diouf 1984、脊椎骨;Alves et al. 1998、耳石;Hallier et al. 2005)


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本資源の漁法別漁獲量(上図)国別漁獲量(下図)


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各種解析に用いた資源量指数及びそれらを結合した資源量指数(ICCAT 2011)
AZO_BB:アゾレス諸島の竿釣り、BRA_LL:ブラジルのはえ縄、ChT_LL2:台湾のはえ縄1968-1989、ChT_LL2:台湾のはえ縄1990-2008、JAP_LL:日本のはえ縄、MOR_LL:モロッコのはえ縄、UR_LL1:ウルグアイのはえ縄1981-1991、 UR_LL2:ウルグアイのはえ縄1992-2008、US_LL:米国のはえ縄


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B/BMSYとF/FMSYの経年的プロット(ICCAT 2011)
プロット周囲の灰色の領域は80%の信頼区間を示す。


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将来の一定漁獲量(図の縦軸:TAC)を仮定した場合のB/BMSYが1以上、F/FMSYが1以下となる確率(赤:<50%、黄:50-75% 及び緑:>75%)の経年的プロット(ICCAT 2011)
実線は確率60%の等高線。



メバチ(大西洋)の資源の現況(要約表)

資源水準 低位
資源動向 横ばい
世界の漁獲量
(最近5年間)
6.9〜8.2万トン
平均:7.7万トン(2007〜2011年)
我が国の漁獲量
(最近5年間)
1.3〜1.8万トン
平均:1.6万トン(2007〜2011年)


管理・関係機関
大西洋まぐろ類保存国際委員会 (ICCAT)

最近一年間の動き
2011年の総漁獲量は7.9万トン(予備集計)で前年の104%であった。資源評価は2010年に行われ、MSYは9.2(7.8〜10.1)万トンと推定され、2009年当初の資源量はMSYレベルとほぼ同じ(B2009/BMSY=1.01(0.72〜1.34))と見られる。資源評価時の最近年(2009年)の漁獲圧は、MSYレベルよりやや小さい(F2009/FMSY=0.95(0.65〜1.55))と推定された。資源管理措置は、将来にわたる持続的利用を確実にするため、TAC(8.5万トン)が設定され、主要漁業国には漁獲枠、漁船隻数枠が設定された。メバチ・キハダの幼魚が多く生育するギニア湾における浮き魚礁(FADsを含む)を利用するまき網の禁漁期、禁漁区域の拡大が導入された。

生物学的特性
  • 寿命:10〜15歳
  • 成熟開始年齢:3歳 (120 cmで大部分が成熟)
  • 産卵期・産卵場:周年・表面水温24℃以上の海域
  • 索餌期・索餌場:特定の海域・時期の報告はない
  • 食性:魚類、甲殻類、頭足類、他のまぐろ類よりハダカイワシ・ムネエソ等の中深層性魚類が多い
  • 捕食者:大型のまぐろ・かじき類、さめ類、鯨類

利用・用途
刺身、すし、缶詰、魚肉ソーセージの原料など

漁業の特徴
本種は主にはえ縄、竿釣り、まき網によって漁獲されてきた。主として成魚を漁獲するはえ縄が漁獲の大部分を占めてきたが、大西洋は他の大洋と異なり、従来からまき網や竿釣りによる漁獲が比較的多い。まき網がFADs操業を開始した1991年以降、小型魚漁獲が増加した。

漁業資源の動向
総漁獲量は1994年に過去最高の13万トンに達したが、その後徐々に減少して、2005年以降は7〜8万トンで推移し、2011年の総漁獲量は7.9万トン(予備集計)で前年の104%であった。2011年現在、はえ縄の漁獲は全体の半数を割り込み(48 %)、まき網の漁獲(35%)が増加傾向にある。メバチの平均体重は、はえ縄で45〜50 kg、竿釣りで20〜30 kg、まき網で3〜4 kgである。

資源状態
MSYは9.2(7.8〜10.1)万トンと推定され、2009年当初の資源量はMSYレベルとほぼ同じ(B2009/BMSY=1.01(0.72〜1.34))と見られる。資源評価時の最近年(2009年)の漁獲圧は、MSYレベルよりやや小さい(F2009/FMSY=0.95(0.65〜1.55))と推定された。また、8.5万トンの一定漁獲量において、2015年(資源評価から5年目)に資源量がMSYレベル以上、かつ漁獲死亡がMSYレベル以下になる確率はおよそ60%であることが示された。

管理方策
2012年から2015年までのメバチの資源管理方策はRecommendation TRO 11-01が適用される。漁獲能力制限として、主要漁業国(年間2,100トン以上のメバチ漁獲がある国)のはえ縄及びまき網における全長20 m以上の漁船における年間操業隻数が決定された。メバチの総漁獲可能量(TAC)について、総量は現行枠(8.5万トン)が維持され、各国の漁獲枠が設定された。従来のギニア湾の一部海域における1か月間の表層漁業の禁漁に代わり、メバチ・キハダの幼魚が多く生育するギニア湾における浮き魚礁(FADsを含む)を利用するまき網の禁漁期、禁漁区域を拡大(アフリカ大陸海岸線〜10°S、5°W〜5°E、1月1日〜2月28日)しての実施が決定された。まき網や竿釣り船にはオブザーバーの乗船が義務づけられる。2002年4月から、統計証明制度(輸入には漁業国の証明書が必要)が開始されている。

資源評価まとめ
  • 資源量はMSY水準付近
  • 漁獲圧はMSYを達成する漁獲圧付近
  • 過剰漁獲状態は脱したかに見えるが、主要漁業のはえ縄のCPUEは依然として減少が続き、まき網の漁獲量も再び増加がみられるので、注意深く資源動向を見守ることが必要

資源管理方策まとめ
  • 主要国の漁獲枠、漁船隻数枠の設定
  • ギニア湾(アフリカ大陸〜10°S、5°W〜5°E)、1月1日〜2月28日の浮き魚礁(FADsを含む)を利用するまき網の禁漁
  • 統計証明制度
  • オブザーバー乗船(まき網、竿釣り)