--- 要約版 ---

18 メバチ インド洋

Bigeye Tuna

Thunnus obesus

                                                       
PIC

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図4

インド洋のメバチの漁場


図

インド洋メバチ国別漁獲量(1950〜2011年)


図

インド洋メバチ漁法別漁獲量(1950〜2011年)


図

インド洋メバチ海域別漁獲量(1950〜2011年)


図

日本、韓国、台湾まぐろはえ縄の標準化されたメバチCPUE


図

インド洋メバチ資源評価(ASPM)結果に基づく資源状況変遷を示すStock trajectory(神戸プロット)



メバチ(インド洋)の資源の現況(要約表)

資源水準 中位
資源動向 微増
世界の漁獲量
(最近5年間)
8.1〜12.3万トン
平均:10.2万トン
我が国の漁獲量
(最近5年間)
0.4〜1.9万トン
平均:1.1万トン


管理・関係機関
インド洋まぐろ類委員会(IOTC)

最近一年間の動き
総漁獲量はピークである1999年の15.0万トンから年々減少傾向にあり、2011年には8.7万トンとピーク時の半分余りとなった。この原因は、ソマリア沖の海賊の活動範囲が広がり多くのはえ縄船が太平洋へシフトしたためである。そのため、本種の資源状況は2010年時点で漁獲圧がMSYレベルの7〜8割、産卵親魚量がほぼMSYレベルかそれ以上となり、この状態が継続すれば資源管理方策は不要と科学委員会は指摘した。

生物学的特性
  • 寿命:10〜15歳
  • 成熟開始年齢:3歳
  • 産卵期・産卵場:周年・表面水温24℃以上の海域
  • 索餌期・索餌場:4〜9月に南半球温帯域に現れるほか、温帯域と熱帯域を複雑に回遊
  • 食性:魚類・甲殻類・頭足類
  • 捕食者:さめ類、海産哺乳類

利用・用途
刺身や缶詰原料

漁業の特徴
本種ははえ縄(2歳以上対象)とまき網(0〜1歳対象)で主に漁獲される。本資源のインド洋における漁獲は日本のはえ縄漁船により、1952年にジャワ島南部海域で始まった。その後、台湾・韓国のはえ縄漁船がそれぞれ1954・1965年から参入した。まき網の主要漁業国はスペイン・フランスである。西インド洋のEUまき網開始 (1984年)以前は、はえ縄による漁獲が大半で主に2歳魚以上であったが、まき網による0〜1歳の漁獲尾数が急増し、最近年では総漁獲尾数の7割近くを0〜1歳が占める。以下は最近5年間の漁法別の漁獲量は、はえ縄63%、まき網26%、その他10%、また海域別ではFAO海域51(西インド洋)における漁獲量58%、FAO海域57(東インド洋)42%となっている。

漁業資源の動向
はえ縄による漁獲量は、操業開始以来緩やかに増加し、1992年に6.0万トンに達したが、1993年から8.5万トンに急増し、1997年には11.3万トンとピークに達した。そして、1998年からはいったん減少したが再び増加し、2004年には11.4万トンと2度目のピークに達し、2010年には4.6万トンになり、1984年以降最低レベルとなった。一方、まき網は1984年より西部インド洋で本格的に始まり、漁獲量は徐々に増加し、1999年には4.1万トン(ピーク)に達したが、その後2〜3万トンの間で変動しながら徐々に減少し、2011年には2.3万トンとなった。総漁獲量は、操業開始以来増加し1988年に7万トン台になった。1992年から急増し、1993年に10万トン台、1999年に15万トン台とピークに達した。その後、2000年から減少傾向が続き2010年に8.1万トンと1993年以降最低レベルとなった。

資源状態
2011年の第13回熱帯まぐろ作業部会では、SS3及びASPMにより資源評価が行われた。ASPMでは日本、韓国、台湾の標準化CPUEを使用する予定であったが、韓国の標準化CPUEは資源評価に間に合わず使用されなかった。また、台湾の標準化CPUEは、漁獲量と漁獲努力量の関係がほとんどないので使用されなかった。したがって、日本の標準化CPUEのみが使用された。解析結果は、MSY=10.3万トン、F2010/FMSY=0.67(0.48〜0.86)及びSSB2010/SSBMSY=1.00(0.77〜1.24)であった。2010年の漁獲量は7.1万トンで過去5年間の平均漁獲量は10.5万トンなので、漁獲はMSYレベルを相当下回っており、資源量はMSYレベルあたりで、乱獲、過剰漁獲状況でないとされた。また、リスク解析結果、漁獲圧、産卵親魚資源量ともに、現状の漁獲量を20%増加してもMSYレベルを割り込むリスクは20%以下であることがわかった。

管理方策
第13回熱帯まぐろ作業部会における資源評価結果及びその後の資源の指標を受け、第15回科学委員会(2012年12月)は、最近の漁獲努力量は減少しているのでこの状態が続けば、特に資源管理方策の必要はないが、定期的に資源状況をモニターする必要があると勧告した。なお、第15回科学委員会では、2012年には新たな資源評価は実施されなかったものの、CPUE等の指標より、2011年から資源の状態はあまり変わっていないとされた。その他、2005年の第9回年次会合においては、各メンバー国が当時の直近の漁獲レベル以下に漁獲量を制限することが採択された(台湾に対しては年間3.5万トンに漁獲制限することが要請された)。関連した管理方策には、漁船数増加禁止(24 m以上)、まき網・はえ縄漁業ログブック最低情報収集の義務及びオブザーバープログラム(2010年7月より)がある。

資源評価まとめ
  • MSY=10.3万トン(2011年の漁獲量は8.7万トンで過去5年間の平均漁獲量は10.2万トン)
  • Fcurrent/FMSY=0.67及びSSBcurrent/SSBMSY=1.00
  • 漁獲圧はFMSYレベルを相当下回っており資源量はほぼBMSYレベルなので、過剰漁獲や乱獲状況ではない。

資源管理方策まとめ
メバチ資源管理
  • 現在の低い漁獲圧が続けば特に管理方策はないが、資源状況を定期的にモニターする必要がある。
  • 台湾はえ縄漁獲割当(上限3.5万トン)
  • 漁船数(24 m以上)増加禁止
  • まき網船・はえ縄船ログブック最低情報収集の義務
  • IOTC地域オブザーバープログラム(2010年7月より)