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13 キハダ 中西部太平洋

Yellowfin Tuna

Thunnus albacares

                                                                                   
PIC

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最近一年間の動き

1998年以降、50万トン前後で比較的安定して推移してきた中西部太平洋(WCPFC条約水域)におけるキハダ漁獲量は、まき網による記録的高漁獲によって2008年に過去最高の57万トンに達した。2011年にはまき網の近年よりもおよそ10万トン少ない漁獲によって、2003年以降で最低の48万トンに減少した。一方、1998年以降2.0〜2.7万トンで推移していた竿釣り漁業がインドネシアの漁獲が倍増したことにより2011年には過去最高の3.7万トンの漁獲をあげている。中西部太平洋における本種の資源評価は2011年に実施されたものが最新である。


利用・用途

はえ縄で漁獲されるキハダは1970年台半ばまでは、主に缶詰や魚肉ソーセージの原料として消費されていたが、急速冷凍設備の普及によって、刺身材料、寿司ネタとして用いられるようになった。まき網で漁獲される個体の多くは、今日も主に缶詰の原料として用いられるが、特別に急速冷凍が施された製品については刺身原料としても供給されている。


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図1. 中西部太平洋におけるキハダの漁法別漁獲量年変化


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表1. 中西部太平洋キハダの各年齢時体長


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図2. 主要漁業によるキハダの漁獲量分布(1990〜2010年合計)及び2011年の資源評価に用いられた海区区分(Williams and Terawasi 2012)


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図3. 中西部太平洋におけるキハダの国別漁獲量年変化


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図4. 2011年中西部太平洋におけるキハダの漁法別サイズ別漁獲重量(Williams and Terawasi 2012)
横軸は体長、縦軸は漁獲重量(トン)で示す。緑がはえ縄、黄がフィリピン・インドネシアの漁業、水色がまき網付き物操業、濃い青がまき網素群れ操業を表す。


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表2. 中西部太平洋キハダの体長(尾叉長cm)と体重(kg)


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図5. 太平洋におけるキハダの分布


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図6. 中西部太平洋キハダの年齢と成長
矢印はほぼ全ての個体が成熟する体長(尾叉長120 cm)を示す


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図7. 太平洋におけるキハダの標識放流、再捕結果(長距離再捕のみを示す)(Langley et al. 2011)


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図8. Multifan-CLで推定された海区別加入の傾向(Langley et al. 2011)
左下が全体の加入量を表す。


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図9. Multifan-CLで推定された海区別資源量の傾向(Langley et al. 2011)
灰色部分は95%信頼区間を、左下が全体の資源量を表す。


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図10. Multifan-CLで推定された各漁業のキハダ親魚資源への影響(Langley et al. 2011)
縦軸は漁業が資源を減少させた割合(%)を示したもの。はえ縄(青)、まき網素群れ(赤)、まき網流れ物(緑)、フィリピン・インドネシアの漁業(黄)、その他(灰色)

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図11. B/BMSYとF/FMSYの経年的プロット(Langley et al. 2011)


表
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付表. 中西部太平洋キハダの年別国別漁獲量(単位:トン)


漁業の概要

以下の記述における漁獲量統計は、WCPFCの2011年版Year book(WCPFC 2012h)の値を参照している。SPCによる、過去に遡ったまき網漁獲量の改定により、本誌昨年版までの統計値とは相違が生じている。

はえ縄、まき網、竿釣り、手釣りの主要4漁業が本種の大部分を漁獲しており(図1)、主として赤道域で漁獲されている(図2)。はえ縄は1950年代初頭にキハダを主対象種として発展したが、1970年代半ばにその主対象種はメバチに取って代わられた。大規模な産業的まき網は1980年代初めに、カツオを主対象種としながらも多くのキハダも漁獲する漁業として発達した。まき網の発展は、インドネシアとフィリピンによる漁獲の増加と相まって、1980〜1990年の間に中西部太平洋(WCPFC条約水域)におけるキハダの漁獲を20〜40万トンへと倍増させた。この10年間、年間のキハダ漁獲の55〜70%はまき網によって漁獲されており、2011年には、総漁獲の56%がまき網、20%がはえ縄、8%が竿釣り、手釣りが6%、残りがフィリピン及びインドネシアにおける他の漁業によって漁獲されている。近年の本種の漁獲は50万トン前後で比較的安定しているが、2008年には歴史的に突出した最高漁獲量574,825トンを記録した。この増加は主としてまき網の漁獲増加に由来している。


【はえ縄漁業】

我が国の歴史が最も古く、戦前にまで遡る。特に1938年頃に漁場が赤道付近まで南下した後には、キハダは主要漁獲対象種となった(岡本 2004)。中西部太平洋では主に20トン未満の小型船や120トン未満の近海許可船によって操業が行われているが、オーストラリア東岸沖では季節的にキハダを狙う遠洋許可船も操業している。主な漁場は南北15度に挟まれた熱帯域であるが(図2)、夏季には温帯域でも漁獲が見られる。当初は缶詰材料としてキハダが主対象種であったが、1970年代の中頃から刺身まぐろとしてのメバチを狙う操業が増加し、キハダの漁獲はやや減少した。1980年代の中頃からは小型船によるグアムやパラオ等を基地とした我が国生鮮市場へのメバチ・キハダの空輸事業が発達し、中国やその他の国のはえ縄船もそれに参加しているが、近年やや衰退した。現在では、現地にはえ縄船や手釣り漁業がある場所のほとんど(フィリピン、インドネシア、オーストラリア、ミクロネシア、フィジー、ソロモン諸島など)から空輸されているのが実情である。

1970年代後半から1980年代初頭にかけて漁獲量は9〜12万トンと高かったが、その後6〜8万トン台へと減少した(図1)。これはおそらく、一部の漁業で主とする漁獲対象魚種が変化したことと、遠洋漁船の隻数が次第に減ってきていることに起因するものと思われる。2000年以降、はえ縄によるキハダ漁獲量はおよそ8万トン前後で推移してきたが、2008年以降9万トン台に増加している。これは、ソロモン、台湾などが漁獲を増加させていることによると考えられる。近年のはえ縄漁獲量はまき網漁獲量の4分の1にとどまり、中西部太平洋のキハダ総漁獲量の15〜17%を占めていたが、2011年の漁獲量は94,148トンで2009年並みであるが、まき網漁獲量が大きく減少したことによってキハダ総漁獲量のおよそ20%に増加している。


【まき網漁業】

本水域、特に熱帯域におけるまき網は我が国が先駆者であるが、主対象がカツオであったことからそれほどキハダは狙われず、自然の流れ物に付いたカツオ魚群を主に漁獲していた。1980年代に入って米国式まき網の技術が台湾や韓国に導入され、また、東部太平洋の不漁によって一部のまき網船が中西部太平洋に移動し、一気に漁獲量が増加する結果となった。特にキハダの素群れを対象とした場合には大型の個体が大量に漁獲されることがある。1990年代の前半になって、漁船から人工浮魚礁(FADs)を放流し、これに蝟集する魚群を漁獲するようになって小型魚の漁獲が増加した。しかし、大型キハダの素群れが見られる場合には、より値段の高いその群れを漁獲する傾向が強い。いずれにしても、まき網全体の漁獲は近年では30万トンを超えることが多く、はえ縄の約4倍に達するなど他の漁業を圧倒している。この間、大型のまき網船数も増加した。主要な遠洋漁業国の2011年における中西部太平洋での総トン数200トン以上の操業隻数は、日本が37隻(WCPFC 2012a)、台湾34隻(WCPFC 2012c)、韓国28隻(WCPFC 2012b)であった。米国は2005年には1999年以降21隻減の15隻であり減少傾向にあったが、近年、新船建造により急増し2010年以降37隻となっている(WCPFC 2012e)。太平洋島嶼国のまき網船はこの20年間に徐々に増加し、2011年には87隻となっている(Williams and Terawasi 2012)。その他フィリピンの遠洋船が27隻(500トン以上、WCPFC 2012e)、ニュージーランドが7隻(遠洋操業5隻、近海操業2隻、WCPFC 2012g)、中国12隻(WCPFC 2012d)となっている。

操業水域は、南北緯度10度間の熱帯域で特に東経160度付近で漁獲が多く、その他フィリピンや日本近海でも漁獲がある(図2)。

中西部太平洋におけるまき網の年間漁獲量は1998年以降27〜39万トンの間で推移していたが(図1)、2008年のまき網漁獲量は39万トンを超え、過去最高漁獲となった。2009年には29万トン、2010年には34.0万トンとほぼ平年並みであったが、2011年には27万トンと1997年以降の最低漁獲量となった。


【竿釣り、手釣り及びその他の漁業】

竿釣り漁業は1998年以降2.0〜2.7万トンの漁獲で推移していたが、2011年はインドネシアの漁獲が倍増したことにより過去最高の3.7万トンの漁獲をあげている(全漁業のキハダ総漁獲量の8%)。手釣りは近年5万トン前後とはえ縄とほぼ同レベルの漁獲をあげてきたが、2011年には2.8万トンに減少している。“その他の漁業”は2011年におよそ5万トン(全漁業のキハダ総漁獲量の11%)を漁獲している(図1)。“その他の漁業”には、フィリピンとインドネシア東部における様々な種類の漁法(例えば、リングネット、bagnet、さし網及びseine net等)によって漁獲されたキハダが含まれているが、その統計収集システムが完全には確立されておらず、得られている数値に問題があることが指摘されている。


【国別漁獲量の動向】

一般にはえ縄漁業が最も大きな個体(主として100 cm以上)を漁獲し、まき網がこれに続く(図4、Williams and Terawasi 2012)。ただし、まき網の漁獲物は群の形態によって大きく異なり、流れ物付きの場合は80 cm未満の小型中心となるが、素群れの場合には、はえ縄と変わらない魚体組成となる。一般に竿釣りの漁獲物も小型中心で、インドネシア・フィリピンに見られる零細漁業(小型まき網やひき縄)も非常に多くの20〜50 cmの小型個体を漁獲している。その漁業で唯一大型を漁獲するのが手釣りであるが、量的にはあまり多くない。


【漁業別漁獲サイズ】

一般にはえ縄漁業が最も大きな個体(主として100 cm以上)を漁獲し、まき網がこれに続く(図4)。ただし、まき網の漁獲物は群の形態によって大きく異なり、流物付きの場合は80 cm未満の小型中心となるが、素群の場合には、はえ縄と変わらない魚体組成となる。一般に竿釣りの漁獲物も小型中心で、インドネシア・フィリピンに見られる零細漁業(小型まき網やひき縄)も非常に多くの20〜50 cmの小型個体を漁獲している。その漁業で唯一大型を漁獲するのが手釣りであるが、量的にはあまり多くない。


生物学的特徴

キハダは熱帯域から温帯域にかけて広く分布するが、適水温がやや高いためかメバチより分布が南北方向にやや狭い(図5)。鉛直方向の分布もメバチよりやや浅く、通常水温躍層の上部以上の水深に分布する(宮部 1998)。夏季には緯度で40度近くまで分布するが、冬季には30度以上に分布することは稀である。小型魚はメバチやカツオと混じって群を形成するが、大型になると他魚種と混じることは少ない。これらの魚群はまき網や竿釣りの対象となる。

産卵は水温24〜25℃以上の水域で行われ、卵は分離浮性卵で直径約1 mm、孵化までおよそ24時間である(森ほか 1971)。雌の生物学的最小形は60 cm程度との報告もあるが、50%成熟するのは105 cm程度である(Itano 2000)。産卵は夜間(10時から3時)に行われ、ほぼ毎日産卵することが判明しているが、どの程度連続するのかは不明である。水温が高く餌が豊富な所では産卵期間も長いと推定されており、実際に飼育環境では同一個体が一年を通して産卵を行ったという知見が最近得られている(Niwa 2003)。1回の産卵量は200〜350万粒である(体重1 kgあたり55,000〜64,000個)。雄は雌より大型になると考えられ、120 cm程度から雄の割合が高くなり、150 cm程度になると大部分が雄である。この性比の偏りは現在の所、雌雄の成長の違いよりも成熟にともなう自然死亡率の差によるものと想定されている。

成長と年齢は硬組織や体長・体重組成を用いて推定されているが、多くは1歳で50 cm、2歳で100 cm、3歳で130 cm程度の成長を示す(表1、図6)。最近の耳石及び体長組成の解析では1歳時が約65 cmとの結果も示されている(Lehodey and Leroy 1999)。メバチと同様に体長50〜80 cmに成長が遅くなることが確認されているが、理由は不明である。標識放流結果から寿命は比較的短く、7年から長くても10年と考えられている。

キハダの体長と体重関係は森田(1973)やNakamura and Uchiyama(1966)が報告しているが、両報告間での差は小さい(表2)。

太平洋に分布するキハダに複数の系群があるという遺伝学的な証拠は得られていないが、その可能性も捨てきれていない。図7に、資源評価でも用いられているOFP(Ocean Ficheries Programme、SPCの沖合漁業調査部門)による西部太平洋熱帯域及びIATTCによる東部太平洋熱帯域における標識放流調査の結果を示す。この結果から見る限り、東西太平洋間を活発に移動しているとは捕らえにくい。現状では主要な漁場の位置やこの標識魚の移動結果から、西経150度を境界とした東西2資源を仮定し、資源解析が行われている。


資源状態

本種の資源評価はMultifan-CL(Fournier et al. 1998、Hampton and Fournier 2001)による解析が行われており、2011年に実施されたものが最新である。以下はこのモデルを用いた結果(Langley et al. 2011)を要約したものである。紙面を簡潔にするため、これらの論文からの引用は特に記さず、他のものの場合のみ明記した。

2009年と同様、統合モデルの一種、Multifan-CLを用いて、28四半期齢、6海区、漁獲量、努力量、サイズ組成データ、タギングデータ、24漁業区分を用いて、1952年から2010年について資源評価が行われた。2009年の資源評価からの一番大きな変更点としては、これまで標準化努力量を求めるための日本のはえ縄CPUEの算出には、緯度5度、経度5度、月、一鉢あたりの枝縄数のストラータに集計されたデータが用いられてきたが、今回は日本のはえ縄の操業毎データが用いられた点と海区6において台湾の標準化されたはえ縄CPUEが日本のCPUEに代わって使用されたことである。その他の主要な変更としては、測定標本採集手法により生じていたまき網漁獲量の修正(特にRegion3で変化が大きく2009年の値よりも10%減)及びそれに対応したそのサイズデータの修正、大規模標識放流PTTPの結果が適用されたこと、東経130度以西のインドネシア、フィリピンのまき網漁業の新定義、などがあげられる。

今回の資源評価で親子関係は0.65、0.80、0.95の3種類が試みられた。2011年の科学委員会において、コミッションに示すベースケースとして、0.80を用いたモデルが用いられることが決定された。以上のような変更と変更前の状態を組み合わせたRUNが実施された。ただし、それらの組み合わせの中で、操業毎データから導いた日本のはえ縄CPUE、海区6で台湾の標準化CPUEを適用、PTTPタギングデータを適用、のモデルについては、さらに詳細に他の要因を変化させて結果を比較した。資源評価結果を以下に概略する。

加入は1979年代、80年代には比較的一定に保たれ、1990年代初めから徐々に減少した。近年の加入は長期平均に比べてかなり低いと推定される(図8)。このパターンは以前の資源評価の結果とも類似しており、それは主要はえ縄のCPUEインデックスの傾向の影響を、取り分け海域3及び4において強く受けている。資源量の傾向は一般的に加入の傾向に一致し、資源評価を行った期間を通して減少している(図9)。

キハダの成魚及び幼魚における漁獲死亡は大規模なマグロ漁業が始まって以来、継続して増加してきていると推定される。幼魚の漁獲死亡における増加のかなりの部分については、フィリピン、インドネシア漁業に起因するが、それら漁業の漁獲、努力量、サイズデータについては非常に不確かである。漁業の資源に対するインパクトは、海区3での総資源でおよそ0.30(未利用資源レベルからの70%の減少)であり、海区4で中間的(37%)、海区1、5、6で低レベル(およそ15〜25%)、海区2で最小(9%)であった。資源全体(stock-wide)での過剰漁獲(over fishing)の基準をこれらのモデル海区に適用するならば、海区3は満限に利用されており(fully exploited)、残りの海区はまだ利用増加の余地が残されている(under-exploited)と結論される。漁業による資源へのインパクトを見ると、フィリピン/インドネシアの自国海域漁業及びまき網の付き物操業は、最も高いインパクトを持ち、はえ縄漁業のインパクトは5%未満とインパクトは相対的に小さい(図10)。

資源評価結果を検討する複数の主要モデルでは、Fcurrent/FMSYは0.56〜0.90と推定され、WCPOにおけるキハダ資源に対する漁獲努力の状態はMSYレベルを超えて(overfishing)おらず、Bcurrent/BMSYとSBcurrent/SBMSYは1.0よりもかなり高い(1.25〜1.60 と1.34〜1.83)と推定され、現在の資源状態はMSYレベルを下回った(Overfished)状態にもないと考えられる(図11)。

主要モデルによるMSYの推定値(480,000〜580,000 mt)は、推定された近年のキハダ漁獲量レベル(520,000 mt)と同等のレベルである。さらに、平衡状態において、予想される生産量(Y_Fcurrent)はMSYの推定値に非常に近く、現在の生産量が資源から長期間において生産可能な状態かそれ以上にあることが示唆される。


管理方策

2012年12月に開催されたWCPFC本会合において、我が国等がメバチの幼魚を多量に混獲する熱帯域の大型まき網漁船の管理強化を求め、協議の結果、2013年から2017年の5年間でメバチの過剰漁獲を解消し、資源回復を行う計画を来年中に作成することで合意した。また、2013年の保存管理措置は、次のとおり採択された。

(a) まき網漁業

・集魚装置を用いた操業の4か月間(7〜10月)禁止またはそれに相当するFADs使用制限。

・漁獲努力量を2010年水準に制限。
(b) はえ縄漁業

メバチの漁獲量を2001〜2004年の平均値から30%削減。

この措置は、直接的にキハダの漁獲を制限するものではないが、キハダを含む全体の漁獲努力量を抑制するものである。


キハダ(中西部太平洋)の資源の現況(要約表)

資源水準 中位
資源動向 横ばい
世界の漁獲量
(最近5年間)
47.9〜57.5万トン*1
平均:52.4万トン
(2007〜2011年)
我が国の漁獲量
(最近5年間)
4.6〜6.4万トン*1
平均:5.4万トン
(2007〜2011年)
管理目標 資源の長期保存と継続利用
資源の状態< MSY=53.9万トン*2
F/FMSY=0.77*2
B/BMSY=1.33*2
Bcurrent/Bcurrent,F=0=0.53*2
YFcurrent/MSY=0.97*2
管理措置 2012年12月に開催されたWCPFC本会合において、我が国等がメバチの幼魚を多量に混獲する熱帯域の大型まき網漁船の管理強化を求め、協議の結果、2013年から2017年の5年間でメバチの過剰漁獲を解消し、資源回復を行う計画を来年中に作成することで合意した。また、2013年の保存管理措置は、次のとおり採択された。
(a) まき網漁業
・集魚装置を用いた操業の4か月間(7〜10月)禁止またはそれに相当するFADs使用制限
・漁獲努力量を2010年水準に制限
(b) はえ縄漁業
メバチの漁獲量を2001〜2004年の平均値から30%削減
この措置は、直接的にキハダの漁獲を制限するものではないが、キハダを含む全体の漁獲努力量を抑制するものである。
管理機関・関係機関 WCPFC、SPC

*1まき網漁獲量はスピルサンプリングによる補正を行っていない値を使用している。

*2レファレンスモデルの値を参照している。


執筆者

かつお・まぐろユニット
かつおサブユニット
国際水産資源研究所 かつお・まぐろ資源部 かつおグループ

岡本 浩明


参考文献

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