--- 要約版 ---

08 ビンナガ 南太平洋

Albacore

Thunnus alalunga

                                                                                   
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図

南太平洋ビンナガの分布域と主な漁場


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南太平洋ビンナガの年齢と体長の関係


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南太平洋ビンナガ国別漁獲量


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南太平洋ビンナガ漁法別漁獲量


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南太平洋ビンナガの総資源量推定値


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南太平洋ビンナガに関するF/FMSYとB/BMSY



ビンナガ(南太平洋)の資源の現況(要約表)

資源水準 高位
資源動向 横ばい
世界の漁獲量
(最近5年間)
5.8〜8.9万トン
平均:7.3万トン(2007〜2011年)
我が国の漁獲量
(最近5年間)
3,000〜5,900トン
平均:4,500トン(2007〜2011年)


管理・関係機関
中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)
太平洋共同体事務局(SPC)

最近一年間の動き
2011年の南太平洋の漁獲量は7.3万トン(暫定値)と過去最大であった2010年(8.9万トン)の約82%であった。2012年8月に中西部太平洋まぐろ類科学委員会(WCPFC SC)第8回会合で資源評価が2011年に引き続き実施され、2009年、2011年の結果と比較すると楽観的な結果であった。MSYは99,085トン(2011年:85,130トン)、BMSYは840,000トン(同:610,000トン)と推定された。また、BMSYに対する現在の資源量の比率(B2007-2010/BMSY)は1.51(同:1.26)、SSBMSYに対する親魚量の比率(SSB2007-2010/SSBMSY)は2.58(同:2.25)、初期親魚量SSB0に対するSSBMSYの比率(SSBMSY/SSB0)は0.23(同:0.26)であった。現在のF(F2007-2010/FMSY)は、0.21(同:0.26)と低い結果となった。以上の結果から、南太平洋のビンナガ資源の現状は、過剰漁獲でもなく、乱獲状態にも陥っていないとされた。2012年8月のWCPFC SC第8回会合では、大型魚を漁獲対象とするはえ縄漁業による漁獲量や努力量が増加しないよう言及し、経済的に可能であれば、はえ縄漁業の漁獲死亡率を減少させることを勧告した。

生物学的特性
  • 寿命:12歳以上
  • 成熟開始年齢:5歳
  • 産卵期・産卵場:10〜2月(南半球の春・夏季)、中・西部熱帯〜亜熱帯海域
  • 索餌場:南緯25〜45度
  • 食性:魚類、甲殻類、頭足類
  • 捕食者:まぐろ・かじき類、さめ類、海産哺乳類

利用・用途
缶詰原料など

漁業の特徴
主な漁業は、遠洋漁業国(日本・中国・台湾・韓国)や島嶼国(フィジー・仏領ポリネシア・サモア等)のはえ縄、ニュージーランド沖・亜熱帯収束域(南緯40度付近)のひき縄(ニュージーランド・米国)で、竿釣りの漁獲は僅かである。近年は遠洋漁業国のはえ縄の漁獲が減少し、島嶼国のはえ縄の漁獲が増加傾向にある。はえ縄以外では、ニュージーランドのひき縄の漁獲が最も多い。遠洋漁業国の大規模流し網は、1983年頃に始まり1991年を最後に消滅した。

漁業資源の動向
1950年代初めから漁獲が始まり、1960年代までの漁業国は日本、韓国、台湾であった。年間の総漁獲量は1960〜2000年で2.2〜4.9万トン、2001〜2011年は5.8〜8.9万トンであった。中国の漁獲量が2009年に急増し、国別で最最大となった(2.2万トン)が、2011年には台湾が1.6万トンで最大となった。

資源状態
2012年8月にWCPFC SC第8回会合で資源評価が2011年に引き続き実施され、2009年、2011年の結果と比較すると楽観的な結果であった。MSYは99,085トン(2011年:85,130トン)、BMSYは840,000トン(同:610,000トン)と推定された。また、BMSYに対する現在の資源量の比率(B2007-2010/BMSY)は1.51(同:1.26)、SSBMSYに対する親魚量の比率(SSB2007-2010/SSBMSY)は2.58(同:2.25)、初期親魚量SSB0に対するSSBMSYの比率(SSBMSY/SSB0)は0.23(同:0.26)であった。現在のF(F2007-2010/FMSY)は、0.21(同:0.26)と低い結果となった。以上の結果から、南太平洋のビンナガ資源の現状は、過剰漁獲でも乱獲状態でもないと判断された。

管理方策
  • 2005年のWCPFC年次会合では、南太平洋ビンナガを目的して操業する漁船隻数を現状より増加させないとの措置を採択した。
  • 2012年8月のWCPFC SC第8回会合で、大型魚を漁獲対象とするはえ縄漁業の漁獲量や努力量を増加させないよう言及し、経済的に可能であれば、はえ縄漁業の漁獲死亡率を減少することを勧告した。

資源評価まとめ
  • 2012年資源評価結果から、南太平洋のビンナガ資源の現状は、過剰漁獲でも乱獲状態でもない判断された。
  • 現在の漁獲が資源量の変化に及ぼす影響は、漁業によって異なるが10〜60%の範囲にあり、近年の漁業による南太平洋のビンナガ資源への影響が急激に増加している。
  • 現在の資源評価には不確実性が残り、現在の資源量はMSYレベル以上にあると考えられるが、大型魚へのFが近年増大している。

資源管理方策まとめ
  • 2005年のWCPFC年次会合では、南太平洋ビンナガを目的として操業する漁船隻数を現状より増加させないとの措置を採択した。