--- 要約版 ---

50 ニタリクジラ 北西太平洋

Bryde's Whale

Balaenoptera edeni

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図4

ニタリクジラの分布域(網目は主分布域)Kato (2002)より


図6

西部北太平洋系ニタリクジラの成長曲線(Ohsumi 1979より)。


図2

西部北太平洋系ニタリクジラの国別捕獲量の年推移(Ohsumi 1998に基づく)


図1

日本における西部北太平洋系ニタリクジラの漁業別捕獲量の年推移(Ohsumi 1998に基づく)


図7

トップバレルを有する鯨類目視調査船


図9

目視調査を実施した航跡と西部北太平洋系ニタリクジラの発見位置(1998〜2002年8・9月)(Shimada et al. 2008より)


図5

我が国周辺におけるニタリクジラ2系群の分布 (Kato et al. 1996より)


図

IWCによる西部北太平洋系ニタリクジラの管理海域



ニタリクジラ(北西太平洋)の資源の現況(要約表)

資源水準 中・高位
資源動向 増加
世界の漁獲量
(最近5年間)
商業捕鯨モラトリアムにより捕獲停止状態
我が国の漁獲量
(最近5年間)
捕獲調査により年間50頭


管理・関係機関
国際捕鯨委員会(IWC)

最近一年間の動き
国際捕鯨委員会(IWC)科学委員会において改訂管理方式(RMP)適用試験が2007年に終了、翌2008年にRMPによる捕獲枠算出に使用する資源量推定値が合意、その後、本種をめぐる大きな動きはない。

生物学的特性
  • 寿命:約60歳
  • 成熟開始年齢:7〜10歳
  • 出産期・出産場所:冬を中心、低緯度海域
  • 索餌場:中低緯度海域
  • 食性:オキアミ、魚類
  • 捕食者:シャチ

利用・用途
刺身、鯨油など

漁業の特徴
日本沿岸の近代捕鯨で本種が漁獲され始めたのは19世紀末で、1940年代末に本種と識別されるまではイワシクジラと同種として扱われていた。日本の捕鯨統計では1955年から別個に記録され、また、ニタリクジラとしての漁業管理は1976年より始まった。本種の沿岸捕鯨の主漁場は三陸、小笠原諸島及び和歌山沖であった。他の漁業による混獲は少ない。

漁業資源の動向
西部北太平洋系群を対象とした日本の捕鯨は、沿岸捕鯨が商業捕鯨のモラトリアムへの異議申し立てを取り下げる1987年まで行われた。また、母船式捕鯨が1946〜1952年及び1971〜1979年まで実施されていた。我が国以外では、旧ソ連(母船式1970〜1979年)、台湾(1976〜1980年)及びフィリピン(1983〜1985年)によって捕獲された。2000年から毎年50頭を上限として調査捕獲されている。

資源状態
1998〜2002年の目視調査データから、2000年における西部北太平洋系群の資源量は20,501 頭と推定された。また複数年に及ぶ調査のプロセスエラーも考慮した資源量の変動係数は33.6%と推定された。1996年当時の資源水準は、成熟した雌の割合で見ると、初期資源量の60〜80%となった。また、近年では増加していることが示された。この結果から、本系群の資源水準は中から高位にあり、資源動向は増加中であると判断される。

管理方策
IWCの新管理方式が1976年より北太平洋で適用され、西部北太平洋系群は初期管理資源に分類され商業的に利用されていたが、商業捕鯨モラトリアムにより1987年漁期を最後に捕獲停止となった。その後、不確実性の下でも資源を安全に管理できる数々の安全策が組み込まれた、ひげ鯨類のための改訂管理方式が1993年に完成した。本系群については、1996年にIWCは包括的資源評価を終えた。以後、JARPNUや目視調査などからの新しい情報が蓄積されたことから2005年より始まった管理方策の適用作業は2007年に終了し、3つの管理オプションと1つの調査条件付き管理オプションが了承された。また2008年には、捕獲枠算出に使用する資源量推定値が20,501頭(33.6%)として合意された。

資源評価まとめ
  • 現在資源量は20,501 頭(変動係数33.6%)
  • 成熟雌の割合では初期資源の60〜80%と推定
  • 近年増加中

資源管理方策まとめ
  • 1976年にIWCの新管理方式を適用
  • 商業捕鯨モラトリアムにより1987年漁期を最後に捕獲停止
  • 1993年にひげ鯨のための改訂管理方式が完成
  • 1996年にIWCは包括的資源評価を終了
  • 2007年に改訂管理方式の適用試験が終了
  • 2008年にIWCは捕獲枠を算出する資源量を合意