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22 メカジキ インド洋

Swordfish

Xiphias gladius

                                                PIC
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図1. インド洋メカジキ国別漁獲量 (1950-2008) (IOTCデータベース:2009年10月)


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図2. インド洋メカジキ漁法別漁獲量 (1950-2008) (IOTCデータベース:2009年10月)


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図3. インド洋メカジキ海域別漁獲量(1950-2008)。東インド洋(FAO51海域)および 西インド洋(FAO57海域)(IOTCデータベース:2009年10月)


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図4. 本資源の分布(左)と産卵・索餌域(右)(IFREMER 2006 改変)


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図5. はえ縄による漁獲の平年分布(1989〜1993年) (Fontenau 2004)


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図6. メカジキCPUE標準化で使用される4海域(左)と各海域における標準化CPUEのトレンド (Nishida and Wang, 2009a)


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図7. (インド洋メカジキ生態に関する模式図 (Poisson et al, 2009)


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図8. インド洋メカジキ3系群構造仮説模式図。4海域のCPUE年変動傾向パタンの類似性(図6)、 東西2箇所の産卵場、およびモンスーンで変動する海流系変動(図7)などの知見を基にした3系群構造仮説 (Nishida and Wang, 2009a)。


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表1. CPUE標準化で使用した環境情報 (Nishida and Wang, 2009)


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図9. 日本と台湾の標準化CPUE比較。青線が日本。台湾は赤線で4ケース(Nishida and Wang, 2009a)。 (上)台湾CPUE標準化においてターゲティング補正にメカジキ魚種組成を使用した場合[左は5度区画データ:1980-2007。 右は、1度区画データ: 1995-2007] (下)台湾CPUE標準化においてターゲティング補正に1鉢当たりの針数を使用した場合[左は5度区画データ:1980-2007。 右は、1度区画データ: 1995-2007]

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図10. 1度区画CPUEおよび1鉢当たりの針数をtargeting 補正項として推定された 日本・台湾の標準化されたCPUEの比較(台湾のCPUEは図9のcase に当たる)。(左)カバー率が低いためと 思われる台湾2002年のCPUE値には非現実なパルスがある。(右)その点を除いた両者のCPUEは傾向が比較的似ている。 (Nishida and Wang, 2009a)

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図11. ノミナル(生)CPUEデータにバイアスを与える要因の組成。70%が環境要因、 17%が主要因(年・季節・海域)、9%が対象魚種(targeting)要因、4%が漁具素材。(注)ファインスケール CPUEデータのGLMによる標準化の際に得られた結果:ANOVAに基づく(Nishida and Wang, 2009a)


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表2. メカジキの資源評価で使用した4種モデルにおける入力情報 (IOTC,2009a)


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表3.4種資源評価の結果一覧 (IOTC, 2009a) MPD = Maximum Posterior Density (best point estimate)


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図12. 4種資源評価で得られた資源状況指標の範囲 (IOTC, 2009a)(AI: Wang・Punt model)


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図13. ASPICによる資源評価における資源状況の変遷(stock trajectory) 青丸は2007年の推定値に対するブートストラップ(500回)の結果 (IOTC, 2009a and b)


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附表1. インド洋メカジキ国別漁獲量(1950-2008) (万トン)(IOTCデータベース:2009年10月)


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付表2. インド洋メカジキ漁法別漁獲量(1950-2008)(万トン)(IOTCデータベース:2009年10月)


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付表3. インド洋メカジキ海域別漁獲量(1950-2008)(トン) 東インド洋(FAO51海域)および西インド洋(FAO57海域)(IOTCデータベース:2009年10月)


最近一年間の動き

総漁獲量は、2007年は2.9万トン、2008年は2.3万トンで若干減少した。日本の漁獲量は、2007年は2,200トン、2008年は 1,600トンで600トン減少した。2009年の第7回かじき作業部会ではMSYが3.3万トンと推定された。


利用・用途

寿司、刺身に利用されるほか、切り身はステーキや煮付けとして消費される。


漁業の概要

メカジキは、日本及び台湾のまぐろ類を対象としたはえ縄漁業の混獲として1950年代より漁獲されはじめた。その後40年間インド洋における漁獲量は沿岸国によるまぐろ漁業や公海域におけるはえ縄漁業の努力量が増すにつれ徐々に増加し1991年には8,000トンに達した。翌年1991年には、総漁獲量は2倍の1.4万と急増した。その後、総漁獲量は、急増を続け1998年に3.5万トンに達しピークとなった。これらの急増は、主に台湾のはえ縄の漁獲量増加による。翌年(1999年)から総漁獲量は減少し、2001年には2.8万トンまで落ち込んだ。2002年より、総漁獲量は再度増加し2005年は3.2万トンと2番目に高い漁獲量を記録した。その後再度、減少し2008年には2.3万トンまで落ち込んだ。我が国の漁獲は全てまぐろ類が対象のはえ縄操業の混獲で、近年は漁場が高緯度域に広がり、1980年以降の漁獲量は1-2千トンであった。1999年から2006年までは1,000トン台であったが、2007年は9年振りに2,000トン台となったが、2008年には1,600トンへ減少した。(図1-2、附表1-2)。

台湾は長年メカジキの最大漁獲国で、漁獲量が急増した1979-1997年において総漁獲量の47〜69%を占めていた。しかし、それ以降1998-2003年には40%台、2004年30%台、2005-2008年20%台と急速に落ち込んだ。これは、スペイン・インドネシアの漁獲量が増加したためである。台湾のはえ縄は、特に南西インド洋や赤道辺りの西インド洋で操業を行なっており、夜間に浅縄を使いメカジキを漁獲している。台湾漁船による漁獲は、その多くが欧州向けに、一部は日本に輸出されているが、自国内での消費はほとんど無い。

1990年代に入りスペイン、インドネシア、レ・ユニオン、セーシェルなどがメカジキを対象にし モノフィラメントの漁具と夜光棒(night stick)を使った夜間のはえ縄漁業を展開した。この漁具は日本や台湾の伝統的なはえ縄よりはるかに高い漁獲高を達成した。その結果 それらの国々におけるメカジキ漁業は急激に広が1997-2005年における漁獲量は、年間3,600-9,400トンに達した。しかし、最近年は、南西インド洋漁場における釣獲率の低下と魚価安により思うような実績を上げられないでいる。また、便宜置籍船(はえ縄)による漁獲も、近年減少傾向にあるが、依然として無視できない量である。そのほか、1990年代に入ってスリランカ(刺網)による漁獲量も増加してきている。2008年において漁獲量の多い国 (1,000トン以上の国)は、台湾、スペイン、スリランカ、日本、インドネシアの順となっている(図1、附表1)。

日本の漁獲量は、1958-1998年の41年間において500-2,800トンの間で変動しながら増加した(1997年がピーク)。しかし、1999年以降はまぐろ漁場がメカジキの少ない高緯度に移ったため、1千トンレベルまで減少した。しかし、2007年には9年振りに2,000トン台となったが、2008年には1,600トンへ減少した。現在インド洋のメカジキは20ヵ国近くの国々により漁獲されている。1990年代に急増したメカジキ漁獲量の6〜7割はインド洋西部で漁獲されていたが、最近年東インド洋で増加傾向にある(図3)


生物学的特徴

【分布と回遊】

インド洋のメカジキは、南緯45度から北緯30度までの温帯・熱帯のほぼ全域にわたって生息している(図4)。マダガスカル周辺水域、ソマリア沖、オーストラリア南西部、インドネシア沖で良好な漁獲が認められている事から、これらの水域が分布の中心と考えられている(図5)。

漁業や調査情報によればソマリア沖とインドネシア沖で春にまとまった数の成熟個体が発見されてきているので、この2水域内に産卵場が有るのではないかと考えられている(図4・図7)。

分布域の西端は、現在IOTCとICCATの境界線である東経20度に設定されているが、漁獲量の分布を見ると東経10度付近まで切れ目が無いこと(図5)、南アフリカ沿岸の暖水塊はインド洋側から東経15度近くまで張り出している事から、実際の資源の境界線はもっと西側に有るのではないかと指摘されている。

1990年代に南西インド洋でメカジキを対象としたはえ縄漁業が新たに起こったことによりはえ縄漁獲量が急激に増加した。これに伴う資源量指数の減少が、西部インド洋水域だけで発生しているので、メカジキ資源がインド洋の東西である程度分離している可能性も指摘されている。しかしながら、DNA解析からは、系群構造の明らかな結論が得られなかった(Nishida et al. 2006)。

メカジキは広範囲において日周鉛直移動することがよく知られている。夜に表層から日中は水深1,000mまで、深い散乱層と好きな餌である頭足動物の鉛直移動に追従した行動をとる。また、メカジキはまぐろ類とは異なり群れをつくる習性は無いが、潮境や海山の辺りで集まる傾向がある。メカジキの餌生物は主にイカ類である。


【成長と成熟】

インド洋メカジキに関する具体的な生物学的特長(年齢、成長、産卵など)の知見はほとんど得られていない。以下は、メカジキの一般的な生物学的知見及びそれに関連するインド洋における断片的知見である。メカジキは当歳魚の間に急速に成長し90cm(15 kg)まで達するが、成熟するまでは時間がかかる。寿命は長く30年以上生きる場合もある。メカジキは、高齢で雌雄二形(性的サイズ二型)が見られ、雌は雄より大きく、早く成長し、遅く成熟する。南西インド洋メカジキ(50%成熟率)の場合、雌は6〜7歳で170cm、雄は1〜3歳で120cmという知見が得られている。メカジキは繁殖率が高く、一回の産卵で何百万もの卵を産卵する。インド洋においては、推定によると赤道付近の海域で3日に一度7ヶ月間継続して産卵しているものと見られている。


【系群構造】

1990年代に南西インド洋でメカジキを対象としたはえ縄漁業が新たに起こったことによりはえ縄漁獲量が急激に増加した。これに伴う資源量指数の減少が、西部インド洋水域だけで発生しているので、メカジキ資源がインド洋の東西である程度分離している可能性も指摘されている。しかしながら、DNA解析からは、系群構造の明らかな結論が得られなかったので(Nishida et al. 2006)、現在メカジキの系群構造は不明である。そのため、資源評価では単一系群と仮定して解析を行っている。

系群構造の研究に関し、フランス、レ・ユニオンのIFREMER(フランス海洋研究調査機関)が、以前から準備していた遺伝子解析によるインド洋メカジキ系群構造解析事業(IOSSS)において、2009年から3年間EUから8万ユーロ(約1千万円)の予算が計上された。これにより、2006年のIOSSSのワークショップで合意したインド洋の10数カ国が、遺伝子解析用のメカジキの筋肉収集しIFREMERに提供する作業が活性化されることになる。そして2〜3年後には、これらのサンプルを遺伝子分析して系群構造に関する結果が報告される予定となっており、その成果が期待されている。

その他、2009年の第7回かじき作業部会において、4海域におけるCPUE年変動傾向パタンの類似性(図6)、東西2箇所の産卵場(図4・図7)、およびモンスーンで変動する海流変動(図7)などの知見を基にし、3系群構造仮説が示唆された(図8)(Nishida and Wang, 2009)

メカジキ資源評価

(1980-2006年のデータ使用)

以下は、2009年における第7回カジキ作業部会で行われた資源評価の結果である(IOTC, 2009a)。

【CPUE標準化】 環境データ

ファインスケールCPUE標準化に使用するため、米国NOAA(NCEP)の月別・[(1/3)度( 緯度)x 1度(経度)](1980-2007)における深度別(5mおき)の水温・塩分、流速(東西・南北方向)データが利用された。それらの情報により、シアー流(Bigelow et al, 2006)、潮目、およびはえ縄でメカジキが最も漁獲される深度(40-50m)(Oliveira, et al, 2005)に対応した水深45mにおける水温・塩分に関するデータセットが作成され、GLMを実施する一方、それらがメカジキのノミナルCPUEに与える効果を吟味された。

2008年の資源評価ではCPUEのレゾリューションが5度区画であったため環境データも5度区画にあわせ平均化せざるを得なかった。したがって局所的に発生するシアー流、潮目などの影響は、5度区画といった大きなユニットを使用したため、その効果がマスクされてしまい期待した効果は見られなかった。そのため、今回はそれらの環境要因のレゾリューションに対応した1度区画の(毎日の)操業毎のCPUEデータで標準化が試みられた。そのため、漁況に大きく影響を与える月齢(毎日の)データも使用可能となり、それも含めCPUE標準化を行った。表1に、使用した環境データをまとめたものである。


GLMによる標準化(年変動)

日本、台湾からCPUE標準化ペーパーが提出された。日本と台湾で推定された標準化CPUE(1000針あたり尾数)の年変動の傾向は、特に最近年(2000年代)のトレンドが相違しており、長年問題となっている。この不一致は、メカジキのみならずメバチ、キハダにおいても見られ、何れの場合においてもその原因は台湾がtargeting 補正を「魚種組成(1994年以前)」と「1鉢あたりの針数(1995年以降)」といった2種の異質な変数を使用しているためと考えられている。

GLMなどによるCPUE標準化で、Targetingの補正は、通常一鉢当たりの針数を用いて行うが、その情報がない場合、魚種組成比(漁獲量におけるメカジキ或いはメバチ・キハダ漁獲量の比率)が用いられている。後者の方法はバイアスが大きいことが指摘されている。そのため、今回、台湾は今までのやり方(上記2種のTargeting 補正変数の組み合わせ)(全期間:1980-2007)によるCPUE標準化、および針数データのある一部期間のみ(1995-2007)におけるCPUE標準化といった2種類を準備した。2種類のCPUEでさらに、1度区画、5度区画のデータによる標準化を行った。そして、日本の標準化CPUE(1980-2006:全て一鉢当たりの針数でtargetingを補正)と比較した(図9)。

これから明らかなように、メカジキ魚種組成を使用したものは、今までと同様日本のCPUEから大きくかけ離れている。しかし、1鉢当たりの針数情報を使ったケース2、4では、2002年のパルスを除き日本のCPUE傾向に類似している。特に、1度区画(ケース4)は、より類似している(図10)。


GLMによる標準化(海域別変動)

今回行った資源評価モデルの1部(Wang・Punt モデルとSS3モデル)では、海域別のCPUEが必要なのでその標準化も行った。図6(左)はGLMで使用した4海域、図6(右)は標準化された海域別CPUE(日本)の年変動を示した。これによると、南西インド洋におけるローカルな資源状況の悪化の状態がよくわかる。また、北西インド洋では、南西インド洋程ではないが、CPUEの減少傾向が継続していることがわかる。一方東インド洋では、CPUEの傾向はフラットで西側とは違うパタンとなっている。


メカジキのCPUEに影響を与える要因

今回は、CPUE・環境情報ともに1度区画の情報を使用したので、CPUE(5度区画)の場合に比べ、環境がCPUEにシャープに効いていることが分かった。図11は、GLMのANOVA表の標準化されたF値の値をもとにした、メカジキCPUEにどんな要因が影響しているかバイチャートで表したものである。それによれば、ノミナルCPUEに影響を与える要因は、環境が70%、主要因(年、季節、海域効果)17%およびその他が13%であった。環境要因は、潮目(30%)、シアー流(13%)、水深45m(はえ縄でメカジキがよく漁獲される深度)における水温、塩分(13%)、月齢(10%)および IOI(インド洋指数)(3%)であった。その他マイナーな要因は、ターゲティング(9%)、と縄の材質(4%)であった。5度区画の情報を使った場合は、主効果(年、季節、海域)が、ノミナルCPUEに与える主な要因であったが、1度区画の場合には環境が7割程度影響していることが分かった。


【資源評価】 モデル

表3に4種資源評価の結果を一覧した。また図12には、4種資源評価で得られた資源状況指標の範囲(不確実性の度合い)を示した。4種資源評価の結果、推定されたパラメータには近似するものもあれば、また大きくかけ離れた場合もあり、不確実性が大きいためはっきりとしたシャープな結果は得られなかった。しかし、MSYはWang・Puntモデル除き、28-33,000トンと近似した。ASPICの結果は2008年も2009年も33,000トンと一致していた。また、B2007/BMSY(産卵資源量:MSYレベルに対する比率)およびF2007/FMSY(漁獲死亡係数:MSYレベルに対する比率)は、Wang・Punt モデルを除き、おおよそ1前後であった。4種の資源評価に結果、データおよびモデルに関する種々問題がASPM,SS3,Wang・Punt各モデルに存在するため、作業部会は、ASPICの結果が比較的現実な結果であるとして採択した。その結果、本種の最近年の漁獲量はMSYレベルに近いといった結果が得られた。図13に、ASPICによる資源評価における資源状況の変遷(stock trajectory)および2007年の推定値に対するブートストラップ(500回)の結果を示した。

また、南西インド洋では最近高レベルの漁獲量があり資源状況が懸念されている。CPUEの空間的分布から判断して南西インド洋では地域的に相当資源が減少しているものと見られる。南西インド洋以外の海域におけるメカジキを狙った漁獲努力量の急増及びメバチを狙った漁業におけるメカジキ混獲の増大も懸念している。これら増加傾向は2000年以来継続している。

資源管理方策

2009年7月の第7回かじき作業部会における資源評価の結果を基に、2009年12月の第12回科学委員会は、今後の漁獲量はMSYレベル(3.3万トン)越えるべきでないと勧告した(IOTC, 2009b)。その他、2008年のIOTCの年次会合ではメカジキ対象の操業船に関し、2008-2010の3年間、加盟国及び協力的非加盟国は、毎年の実操業隻数を2007年レベルで制限する、といった決議を採択した。

漁業管理方策

メカジキに関わらず共通する漁業管理方策に関しては、インド洋のメバチの稿(第18章)に詳細を記載した。以下は主な方策の項目をリストした。IUU漁業廃絶、混獲緩和、洋上転載オブザーバー乗船(2008年8月より)、VMS搭載義務(2007年7月より)、漁船数(24m以上)増加禁止、他国漁船の受入制限、はえ縄船トリポール使用(南緯30度以南)、漁船登録:IMO番号追加、まき網船ログブック最低情報収集の義務、漁獲努力量の凍結、24m以下の小型船へのポジティブリスト適用。


メカジキ(インド洋)の資源の現況(要約表)

資源水準* 中位
資源動向* 横ばい
世界の漁獲量
(最近5年間)
2.3〜3.6万トン
平均:3.0トン
我が国の漁獲量
(最近5年間)
1,200〜2,200トン
平均:1,700トン
管理目標 MSY 3.3万トン
資源の状態* 本種の資源状況は、現在MSYレベルにあるとみられる。最も多くの漁獲がある南西インド洋では、資源の局所的な減少が起こっている可能性があるので注意が必要である。
管理措置
(メカジキ)
(1) 総漁獲量はMSY(3.3万トン)を超えない。(2) 南西インド洋で、漁獲努力量削減。(3) メカジキ対象操業船は2008-2010において実操業隻数を2007年レベルで制限。
管理措置
(一般項目)
(1) IUU漁業廃絶。(2) 混獲緩和対策。(3) 洋上転載オブザーバー乗船(2008年8月より)。(4) VMS搭載義務(2007年7月より)。(5) 漁船数(24m以上)増加禁止。(6)他国漁船の受入制限。(7)はえ縄船トリポール使用(南緯30o以南)。(8)漁船登録で、IMO番号追加。(9) まき網船ログブック最低限情報収集の義務化。(10) 加盟国は、自国民がIUU漁業に関与しないよう必要な措置をとる。
資源管理・評価機関 IOTC
(*: 1980-2006の情報を用いた資源評価の結果に基づく)

執筆者

まぐろ・かつおグループ
遠洋水産研究所 国際海洋資源研究員

西田 勤


参考文献

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