--- 要約版 ---

08 ビンナガ 南太平洋

Albacore

Thunnus alalunga

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図3

南太平洋ビンナガの分布域と主な漁場


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南太平洋ビンナガの年令と体長の関係


図1

南太平洋ビンナガ国別漁獲量


図4

南太平洋ビンナガ漁法別漁獲量


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南太平洋ビンナガの総資源量推定値


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南太平洋ビンナガに関する過去のFと資源量のMSYに対する相対位置の 経年変化



ビンナガ(南太平洋)資源の現況(要約表)

資源水準 高位
資源動向 減少
世界の漁獲量
(最近5年間)
5.2〜6.6万トン
平均:6.0万トン(2004〜2008年)
我が国の漁獲量
(最近5年間)
5.1〜6.5千トン
平均:5.5千トン(2004〜2008年)


管理・関係機関
中西部太平洋まぐろ類委員会 (WCPFC)
太平洋共同体事務局 (SPC)

最近一年間の動き
2009年8月のWCPFC科学委員会第5回会合では、前年に引き続き、資源評価が行われた。今回の解析では資源やMSYは前回よりも高くなった。解析には依然として多くの不確実性があるが(親子関係、成長式、自然死亡係数、体長データの有効サンプル数、計算開始年、漁獲効率の向上の有無)、前回よりも、バイアスが取り除かれ、より現実に近いものになったと考えられた。

生物学的特性
  • 寿命:12歳以上
  • 成熟開始年齢:5歳
  • 産卵期・産卵場:10〜2月(南半球の春・夏季)、中・西部熱帯〜亜熱帯海域
  • 索餌場:南緯25〜45度
  • 食性:魚類、甲殻類、頭足類
  • 捕食者:まぐろ・かじき類、さめ類、海産哺乳類

利用・用途
缶詰原料など

漁業の特徴
主な漁業は、遠洋漁業国(日・中・台・韓)や島嶼国(フィジー・仏領ポリネシア・サモア等)のはえ縄、ニュージーランド沖・亜熱帯収束域(南緯40度付近)のひき縄(ニュージーランド・米国)で、竿釣りの漁獲は僅かである。近年は遠洋漁業国のはえ縄の漁獲が減少し、島嶼国のはえ縄の漁獲が増加傾向にある。はえ縄以外では、ニュージーランドのひき縄の漁獲が最も多い。遠洋漁業国の大規模流し網漁業は、1983年頃に始まり1991年を最後に消滅した。

漁業資源の動向
1950年代初めから漁獲が始まり、1960年代までの漁業国は日本、韓国、台湾であった。年間の総漁獲量は1960〜2000年で2.2〜4.9万トン、2001〜2008年は5.2〜6.6万トンで、過去最高水準である。漁獲量では2006年にフィジーが台湾の漁獲量を上回り、1万トンを超えている(2007年には、台湾が再逆転)。

資源状態
2009年にMULTIFAN-CLによって実施された資源評価によると、前回の資源評価よりも資源量やMSYは大きく推定された。2007年の資源量は97万トンとなり、1990年頃からの減少傾向が続いているが、近年は減少が緩やかとなっている。また、推定されたFはMSYレベル以下であり、資源量もMSYレベル以上にあることが示され、乱獲や過剰漁獲にはなっていないと判断された。

管理方策
今回の資源評価により資源量推定値やMSYは前回の推定値より低く推定され、より現実に近いものとなったと考えられる。現状のFや漁獲量は過剰にはなっていないと判断された。2009年12月に行われるWCPFC第6回年次会合において、管理措置が検討される予定である。

資源評価まとめ
本資源の持続性に関する不確実性が依然として残っていることと、親魚に対する現在の高いFを考慮して、第4回科学委員会は漁獲量を現状に留めることを勧告した。

資源管理方策まとめ
  • 現在の漁獲が資源量の変化に及ぼす影響は20%程度
  • 評価には不確実性があるが、現在の資源量はMSYレベル以上にあると考えられる。しかし、近年大型魚へのFが増大している