--- 要約版 ---

05 大西洋クロマグロ 東大西洋

Atlantic Bluefin Tuna

Thunnus thynnus

                                                        PIC
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図

大西洋クロマグロ(西系群)の年齢あたり体長と体重、矢印は成熟体長(130cm)を 表す


図

大西洋クロマグロの分布域(赤)と主要漁場(青)、産卵場(黄)。 縦太線はストックの東西の区分。索餌場は産卵場を除く分布域


図

大西洋クロマグロ(東系群)の漁法別海域別公式漁獲量の推移(1950〜2008年)。 200年の漁獲量は、未報告の国がある。


図

2008年の資源評価で推定された親魚量、赤は公式の漁獲量を用いた場合、青は近年の実際の漁獲が公式の漁獲よりも多かった場合


図

1〜5歳(左)および8歳以上(右)の漁獲死亡率。赤は公式の漁獲量を用いた場合、 青は近年の実際の漁獲が公式の漁獲よりも多かった場合。



大西洋クロマグロ 東大西洋

資源水準 低位
資源動向 減少
世界の漁獲量
(最近5年間)
2.4〜3.6万トン
平均:3.1万トン
(2003〜2008年公式漁獲量) 2.6万トン(科学委員会が推定した2008年の漁獲量)
3.6万トン (漁船の漁獲能力から計算した最大の漁獲量)
我が国の漁獲量
(最近5年間)
2.1〜3.0千トン
平均:2.5千トン


管理・関係機関
大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)

最近一年間の動き
2008年のICCATに報告済みの漁獲量は約23,900トンであった。一方、科学委員会が、貿易統計等から推定した2008年の漁獲量は、約25,800トンで、漁船の漁獲能力を加味して推定した潜在的な漁獲は約34,100トンであった。 2009年11月に開催されたICCAT年次会合では2010年の漁獲割り当て量を、2008年に決定した19,950トンから削減して13,500トン(我が国の漁獲量は1148トン)に決定した。2011年以降の漁獲割当量は2010年に予定される次回の科学委員会による資源評価の結果を踏まえて決定する。なお、科学委員会が資源崩壊の危機(資源の回復が困難な状況)を認めた場合、2011年は漁業を全面停止する。資源状態の悪化や実効性のないICCATの資源管理を理由に2009年10月13日にモナコが大西洋クロマグロ(東西両系群)をCITES(ワシントン条約)の附属書I(国際取引の禁止)の対象に加えることを正式に提案した。これを受けて、2009年10月にICCATの科学委員会(SCRS)において特別会合が開かれ、本種の資源状態とCITES附属書Iへの掲載のための生物学的基準(付則1)への適合についての検討が行われた。2010年3月にCITES締約国会議において附属書I掲載の是非が決議される見込み。

生物学的特性
  • 寿命:25〜30歳
  • 成熟開始年齢:4〜5歳
  • 産卵期・産卵場:6〜8月、マジョルカ島からシチリア島にかけての地中海
  • 索餌場:地中海、ビスケー湾等、北緯35°以北の北大西洋
  • 食性:魚類、甲殻類、頭足類
  • 捕食者:まぐろ・かじき類、さめ類、海産哺乳類

利用・用途
すし、刺身

漁業の特徴
主な漁業国はスペイン、フランス、日本、イタリア、モロッコ、トルコである。日本ははえ縄、スペインは定置網と釣り、フランスはまき網、イタリアは定置網とまき網で漁獲を行っている。東大西洋と地中海では小型魚が漁獲されており、特に後者の水域で漁獲量が多いが、正確な統計は得られていない。

漁業資源の動向
2008年のICCATに報告済みの漁獲量は約23,900トンであった)。一方、科学委員会が、貿易統計等から推定した2008年の漁獲量は、約25,800トンで、漁船の漁獲能力を加味して推定した潜在的な漁獲は約34,100トンであった。

資源状態
近年、全年齢(特に大型魚)の漁獲死亡率が大幅に上昇しており、親魚資源量は継続して減少している。資源水準は低位で、減少傾向にある。

管理方策
TACは22,000トン(2009年)から2010年には13,500トンに削減。2011年以降については、2010年に行われる次回の資源評価の結果に基づいて検討。科学委員会他の規制は、まき網、蓄養へのオブザーバ制度の導入を含む管理強化、地中海のまき網漁業の禁漁期の設定と魚群探査用の航空機利用の禁止、小型魚の多獲を削減のための30kg以下の小型魚の漁獲・陸揚げ・販売の禁止、漁獲証明制度がある。

資源評価まとめ
  • 資源評価はICCATの科学委員会で実施
  • VPA-2BOXにより資源評価
  • 不確実性は大きいが資源水準は低位・減少傾向

資源管理方策まとめ
  • 漁獲割当量は2010年の漁獲割当量は13,500トン
  • 2010年の資源評価で、科学委員会が資源崩壊の危機(資源の回復が困難な状況)を認めた場合、漁業を停止
  • 地中海のまき網漁業の禁漁期設定、東大西洋の一部と地中海のはえ縄の禁漁期設定
  • 蓄養の管理強化
  • 30kg以下の小型魚の漁獲・陸揚げ・販売を禁止