--- 要約版 ---

61 カラスガレイ オホーツク公海

Greenland Halibut

Reinhardtius hippoglossoides

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図1

オホーツク海カラスガレイ分布域(赤)および漁場(青)


図2

オホーツク公海カラスガレイ漁獲量(上図)、努力量(中図)およびCPUE(下図)


図3

オホーツク公海における近年の漁場位置


図4

カラスガレイのBertalanffy成長曲線 (ベーリング海; Gregg et al., 2006)


図5

カラスガレイ漁獲物の体長組成


図6

カラスガレイ漁獲物の体長(平均値±標準誤差)



カラスガレイ(オホーツク公海)の資源の現況(要約表)

資源水準 低位から中位を経年的に変動している
資源動向 不明(漁業形態の変化により、CPUEによる判断が困難なため)
世界の漁獲量
(最近5年間)
オホーツク公海における他国の漁獲は確認されていない
我が国の漁獲量
(最近5年間)
2005年347トン(1隻)
2006年455トン(2隻)
2007年369トン(2隻)


管理・関係機関
水産庁・独立行政法人水産総合研究センター

最近一年間の動き
2007年5月から10月の漁期中に、2隻が本資源を対象とする底刺網操業を行った。年間の本資源の漁獲量は、2006年の455トンから、2007年の369トンに減少した。

生物学的特性
  • 寿命:10歳以上
  • 成熟開始年齢: 5〜7歳
  • 産卵期・産卵場: 秋〜冬、オホーツク海
  • 索餌場:オホーツク海
  • 食性:スケトウダラなどの魚類およびイカ類
  • 捕食者:シャチなど

利用・用途
切り身などに利用される。

漁業の特徴
1980年代半ばに、北海道は本資源を対象に底刺網の試験操業を開始した。漁場はロシア主張水域に囲まれ、資源は周辺の大陸棚資源と連続すると考えられる。1992年以降、ロシア水域操業と並行して公海操業が行われていたが、近年はロシア水域での操業は許可されていない。2000年に北海道知事許可漁業から大臣承認漁業に切り替わった。海氷が発達する12〜4月は休漁としている。

漁業資源の動向
漁業開始時の漁獲量は4千トンを超え、CPUE(さし網1反当たり漁獲量)も高い値を示していたが、1990年代後半に低水準に落ち込んだ。1992年以降2000年まで、漁獲努力の一部がロシア水域に向けられていたことが、漁獲量の減少をもたらした一面はあるが、CPUEの経年的な変動は1990年代中頃の資源水準が低かった可能性を示している。2001年以降漁場は公海のみとなり、近年のCPUEは漁業開始時に比較して低〜中位水準で変動している。

資源状態
CPUEで判断する限り、漁業開始時の資源量水準の高位な時期から、1990年代中頃に低水準となり、1990年代後半から2002年までは中位から低位水準を経年的に変動していた。漁業形態が変化している中でのCPUE動態であり、漁業形態が安定した中でのCPUEのモニタリングを継続して判断する必要があるが、近年の資源量水準は低位から中位を経年的に変動している。

管理方策
公海漁場のカラスガレイ資源は隣接するロシア水域大陸棚資源と連続していることから、この公海域の漁業管理のみによる資源保全は現実的ではない。操業隻数が2隻に限られ、冬期間には結氷のため漁業ができないことにより、実質的に漁獲努力量が制限されている。また、網目7寸5分(22.7 cm)として小型魚の漁獲を防止している。今後、極端にCPUEを低下させることのないような適正な漁獲努力の配分を行うことで、資源を将来に渡り持続的に利用することが可能と思われる。なお、隣接するロシア水域大陸棚海域における1991〜2001年の平均漁獲量は4,300トンで、近年は10,000トン前後の漁獲が得られているとされている。

資源評価まとめ
  • 漁獲努力量を適正に維持する

資源管理方策まとめ
  • フラッギング協定に基づく漁業情報と漁獲標本分析によるモニタリング