--- 総説 ---

44 大型鯨類(総説)

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図1

図1. 南極海捕鯨の捕獲変遷 (加藤 1991より)


表1

表1. 大型鯨類の資源量


図2

図2. IWC/IDCR・SOWER計画の調査航跡図


図3

図3. 近年の北太平洋鯨類目視調査航跡図


図4

図4. 胃内容物分析のための耳石による同定マニュアル(渡邉ほか 2004) ( http://fsf.fra.affrc.go.jp/seika/jiseki/Myctophidotoliths/OtolithGuide.html )


図5

図5. 北西太平洋のEcopath型生態系モデル


図6

図6. 北西太平洋のMultspec型生態系モデル


背景

1972年に開催された国連人間環境会議に端を発した世界的な鯨類保護の機運は、時を経ずして捕鯨界を席巻するようになり、大型鯨種の相次ぐ捕獲規制やそれに続く母船式操業規制(ミンククジラを除く)を経て、国際捕鯨委員会(IWC)の1982年商業捕鯨モラトリアム決議採択へと帰結した。この決議は各鯨種系群の資源状態に関わらない強引な取り決めで、数カ国が異議を申し立てたものの、結果として1987年漁期を最後に全ての商業捕鯨が停止することとなった。その後ノルウェーはモラトリアム決議への異議申し立てを撤回していなかったことから商業捕鯨を再開した。

あとに残った鯨類の持続的利用の道は、アラスカ・イヌイット他に許された原住民生存捕鯨、IWC管轄外の種を利用する小型捕鯨漁業、そして(勿論漁業ではないが)国際捕鯨取締条約第八条に基づく特別採捕調査(捕獲調査)でしかなかった。

1982年に採択されたこの商業捕鯨モラトリアム決議には、明確に1990年までに"0頭以外の捕獲枠を設定する"ことを付帯条件としていた。ただし、建前は別として、長期にわたりこの見直しは実施される兆しはなかった。しかし、近年捕鯨と鯨類の資源管理を巡る流れには再び変化がおとずれている。一つには科学レベルでの改訂管理方式(RMP : Revised Management Procedure)の完成があり、二つには発展途上国のIWC加盟による持続的利用支持国の増加、そして漁業資源を巡る鯨類と人間の競合論争がある。これを受けて何が何でも鯨類の利用を拒否するのではなく、資源的に問題がないことが科学的に明らかな種については持続的利用を支持する勢力が確実に増えている。例えば、2006年の年次会議では、持続的利用支持国が商業捕鯨モラトリアムはもはや必要ないとの見解を示すとともに、機能不全に陥っているIWCの正常化をIWCとして約束する旨を盛り込んだ「セントキッツ・ネービス宣言」を決議の形で提案し、賛成多数により可決された(http://www.jfa.maff.go.jp/release/18/062102.htm)。また、ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約; CITES ; 2005年2月現在、加盟167ヶ国)締約国会議でミンククジラの輸出入の規制緩和提案に対して、有効票の半数近くの賛成票が投じられるような状況さえ生まれてきている。2008年のIWC年次会合では正常化に向けて、IWCに関する各国の関心事項を総合的に議論し、パッケージ合意案を作成するための作業グループの設立がコンセンサスで合意された。同作業グループは、会期間会合を経て、2009年の年次会合に最終報告書を提出する予定となった。

こうした背景に加え、近年、とりわけ我が国の鯨類資源研究は多様化してきている。研究のニーズは対象生物的な資源管理にとどまらず、生態系モデリングや複数種一括管理、さらに環境変動のモニタリングや新海洋産業の管理などの観点からも鯨類資源研究が求められている。以下に大型鯨類におけるそれらニーズと背景、そして調査の現状について概説する。


大型鯨類資源研究のニーズ

大型鯨類資源研究の直接的ニーズは、まず捕鯨対象資源の保護と管理を行うためであり、科学的に適正かつ妥当なレベルの捕鯨業の再開にある。このために、対象資源の系群構造を明確にし、資源量を正しく把握し、再生産率を推定し、資源管理モデルを開発して、資源の持続的利用をはかっていくことが重要である。大型鯨類を対象とする捕鯨業は現在IWCのモラトリアムにより操業を中断しているが、IWC自身が鯨類資源利用のための研究を放棄しているわけではなく、下部組織の科学委員会ではモラトリアム以後もRMPの開発や運用試験、資源量推定法の基準化、個別資源の評価に尽力している。

しかし、大型鯨類資源研究のニーズはこれらにとどまらない。かつて公海流し網の操業停止に至るほどに深刻化した鯨類の混獲問題への対処、また今や複数種一括管理を目指すべきステージに到達した生態系管理、漁業資源を巡る人間と鯨類の競合問題、鯨類の船舶との衝突問題への対処にも鯨類資源研究の明確なニーズがある。また、近年では、ホエールウオッチングなど新海洋産業の管理にも、対象種の資源・生態研究が必要とされている。また、潜在的ニーズとして、海洋における生物多様性の保持と将来への継承のためにも希少種を含めた鯨類資源研究が必要であることは言うまでもない。


大型鯨類資源研究の枠組み

大型鯨類資源の国際的管理は専らIWCが担っており、下部組織である科学委員会(Scientific Committee)は、委員会の指示により商業捕鯨が行われていた時代には資源の診断、評価、捕獲枠の勧告を行い、またモラトリアムが実施されてからは包括的資源評価と改訂管理方式の開発を行ってきた。科学委員会は加盟国派遣科学者、招聘専門家、国際機関からのオブザーバーなど総勢百数十名から構成され、2006年現在では、8分科会7作業グループが設立されている。毎年5月から7月の間に、2週間強の年次会議を開き、必要に応じて作業部会や特別会議を開催する。

また、北大西洋海域では北欧諸国が中心となったNAMMCO(北西太平洋海産哺乳動物委員会)が独自の鯨類資源管理の道を探っている(http://www.nammco.no/)。同委員会にも下部機関として科学委員会があり、親委員会に科学的助言を行っている。太平洋海域のPICES(北太平洋海洋科学機関)は鯨類等高次捕食者が生態系に与える影響を評価しているが、資源管理は目指していない(http://www.pices.int/)。

我が国における大型鯨類資源研究は水産庁が中心となり遠洋水産研究所(平成13年4月より独立行政法人水産総合研究センター傘下に移行)に鯨類関連の2研究室を設けて、IWC対象種も含めた資源管理研究を担っている。遠洋水研の鯨類生態及び鯨類管理の2研究室は、1965年に発足した東海区水研資源第六研究室、これの後継である遠洋水研旧鯨類資源研究室が発展したもので、IWCにおける包括資源評価、鯨類資源量調査、小型鯨類資源管理研究などを担当している(http://www.enyo.affrc.go.jp/index.htm)。1987年に、旧(財)捕鯨協会と鯨類研究所を発展的に再組織化して出発した(財)日本鯨類研究所は、南極海及び北西太平洋鯨類捕獲調査(捕獲調査)をメインに広範に資源研究に取り組むと共に、社会科学的な研究や広報活動、さらに鯨肉の市場流通調査など幅広い活動を行っている(http://www.icrwhale.org/)。国内的な研究組織としては、日鯨研、遠洋水研及びその他関連大学研究者などが「鯨類資源研究会」を組織し、月1回のペースで研究会を開催し、研究発表や意見交換を行っている。この会での検討の結果は、実際の資源管理やIWC科学委員会での議論に生かされている。この他に、大学や団体の鯨類研究者が資源管理に関係する研究を実施する場合もある。ただし、その研究規模は前者に比べるとかなり小さいものである。


大型鯨類資源研究の個別テーマと実態

(1)大型鯨類資源の包括的評価

IWCが1982年に採択した商業捕鯨モラトリアム決議には、同時に鯨類資源の包括的評価(CA)を行うことが明示されている。この決議の下に、IWC科学委員会は,


  1. 資源分析及び評価手法の見直し
  2. 最良のデータと手法に基づく個別資源の包括的評価
  3. 改訂管理方式の開発

を開始した。

資源量分析手法としては目視調査法が支持されその基準化が進み(Anon. 1994)、さらに資源評価法としていわゆるHitter/Fitter法が標準的方法として一般化するようになった(de la Mare 1989)。また、個別資源の包括的評価は、1990年のコククジラ資源評価から始まり、以後クロミンククジラ(ミナミミンククジラ)、北太平洋ミンククジラ、北大西洋ミンククジラ、北大西洋ナガスクジラ、北太平洋ニタリクジラなどが終了し、現在は南半球産ヒゲクジラ類と北大西洋産ザトウクジラの包括的資源評価が行われている。

改訂管理方式(RMP)の開発は、IWC科学委員会が最も力を入れた活動の一つで、提起より16年に及ぶ比較検討の結果、情報の不確実性に強い改訂管理方式が完成し、1992年に合意を見た。現在は、北太平洋のミンククジラとニタリクジラで実際のデータを用いた運用試験が終了した。

しかしながら、科学委員会によりRMPが完成した後も、IWC本委員会において反捕鯨国側がその運用を補完する管理取締制度の必要性を主張し、IWC本委員会はこれらを実際に運用するための改訂管理制度(RMS : Revised Management Scheme)の制定に着手した。ただし、反捕鯨国の執拗な抵抗によって10年以上経過した現在でも完成しておらずRMSの完成までには、なお長時間を要するものと思われる。

なお我が国が関係する鯨類漁業の統計については、本書の魚種別解説(クロミンククジラ、ミンククジラ、シロナガスクジラ、ニタリクジラ、イワシクジラ)中の統計を参照されたい。

(2)IWC国際プロジェクト(IDCR国際鯨類調査10ヵ年計画/SOWER南大洋鯨類生態総合調査計画)

IDCR計画は、実質的にはIWCが1978/79漁期に各国の捕鯨船団と独立した目視調査船団を組織し、クロミンククジラを対象とした資源調査航海を行ったことによりスタートした。初期には6年間で南極を一周するペースで開始され、2003/04漁期で3周目が終了した。1996/97年漁期よりSOWER計画に移行しており、この調査航海によって、鯨類目視法が著しく発展した。1991年のクロミンククジラの包括的評価では、この航海からのデータを基に資源量が76万頭と推定されており、現在、三周目の解析とその検討がIWC科学委員会で行われている。我が国は、1978年の第1回調査より調査船及び乗組員を拠出するなど、積極的にこの計画を支援している(松岡 2002)。2005年度からは、調査船が1隻に減少したことを受け、クロミンクジラの目視調査に関連する実験を主に実施している。


(3) 鯨類捕獲調査

我が国は、国際捕鯨取締条約第八条に基づく、科学目的の鯨類特別捕獲調査を南極海及び北西太平洋で行っている。

南極海では、1987/88漁期からクロミンククジラの生物学的特性値の取得を主目的とした南極海鯨類捕獲調査(JARPA)を実施した(クロミンククジラを年間440頭まで捕獲)。JARPAは2005年3月に18年間の計画を終了したが、18年間の調査により得られた情報の解析を通して、鯨類を中心とする南極海生態系の構造が現在もなお変化し続けていることが示唆された。そのため、このような変化を検証するために、第2期調査(JARPAU)を2005/06漁期より開始した。JARPAUでは、クロミンククジラ(850頭±10%)に加えて資源が大幅に回復しつつあるナガスクジラやザトウクジラも調査の対象に加える等(それぞれ50頭ずつ。ただし、当初2年間はナガスクジラのみ10頭捕獲)、調査の内容を拡充した。

一方、北西太平洋域では、1994年から1999年にかけて、ミンククジラの系群構造解明を目的とした捕獲調査(上限は年間100頭)を行ってきたが、2000年度からは漁業との競合問題の解明を目指した総合的生態系調査に移行している(JARPNU;2005年度の採集上限頭数はミンククジラ沖合域100頭、同沿岸域120頭、ニタリクジラ50頭、イワシクジラ100頭、マッコウクジラ10頭)。沿岸域調査は2004年度までは釧路沖(2002、2004年度)と仙台湾(2003年度)を隔年で実施していたが、2005年度からは両海域において毎年実施している。捕獲頭数は2004年度より各海域50頭から60頭に増加しており、2005年度からは年間120頭となった。

南極海及び北西太平洋での調査は日本政府の許可発給の下(財)日本鯨類研究所が主体となって行っており(藤瀬 2002)、各捕獲調査の計画立案と分析は、日鯨研のほか、遠洋水研や大学等が協同して行っている。調査の実施は、JARPA(JARPAU)とJARPN II沖合域調査を日鯨研が、JARPN II沿岸域調査(2002年より)と餌環境調査は遠洋水研も参画している。なお、調査計画については事前にIWC科学委員会のレビューを受け、毎年結果を報告している。


(4)北太平洋鯨類目視調査

捕鯨再開に備えたIWC科学委員会の包括的鯨類資源評価及びRMP運用試験に供するため、我が国では引き続き主要大型鯨類資源の情報を取得してゆく必要があり、またIWC管轄外鯨種を対象に日本が自主管理している小型捕鯨業及びいるか漁業の対象種についても資源状態を把握しつつ適切に資源管理を行ってゆく必要がある。このため、遠洋水研が主体となり多い年には年間300日隻に及ぶ目視調査航海を行い、主要鯨類の資源量を推定している。実施体制としては水研センター用船による調査を主体としている。また、近年では東シナ海や日本海南部において韓国と、また日本海北部やオホーツク海、カムチャッカ半島近辺ではロシアと共同調査を実施するなど、国際的な研究協力も行われている(宮下 2001)。

なお、IWC科学委員会のRMP分科会に計画書を提出してレビューを受ける必要があり、またIWCが選任した監視員が乗船しないと正式データとして採用されないこととなっている。

(5)複数種一括管理モデルについての取り組み

複数種一括管理についてはFAOなどの国際機関で検討が進められており、IWCでも鯨類と漁業の競合が論議されている。北大西洋ではNAMMCOを中心に捕鯨を含む漁業国であるノルウェーやアイスランドによりMultspecと言われる高次捕食者と漁業資源からなるモデルの開発と応用が進められている(Bogstad et al. 1997)。我が国では1997年に種別のTACによる資源管理が始まったばかりで、複数種一括管理については研究段階にある。しかし現実の海洋生態系の中では捕食・被食といった種間関係が個々の資源の変動に大きく関わっており、資源管理においても当然考慮すべきものである。そのためには複雑な種間の相互関係を取り入れたモデル(一般的には生態系モデルと呼称)の構築が不可欠でとなっている。

世界で使われている生態系モデルはEcopath型とMultspec型に大別される。Ecopath型モデルは生態系全体の構成種を現存量(バイオマス)として扱う。このうち、Ecopathは静的なモデルで生態系全体を把握するのに役立ち、動的モデルであるEcosimは漁業や環境変化が生態系に与える影響を見ることができる。Multspec型モデルは、生態系の一部である高次捕食者や漁業資源に焦点を当てて、個々の種を年齢別尾数で扱う個体群動態モデルに捕食被食などの種間関係を組み込んだものである。対象種を限定して詳細な予測が可能であることから実際の資源管理に向いている。

2000年に始まったJARPNUの主要な目的は、鯨類の捕食量や餌への嗜好性の推定、そして複数種一括管理に向けたモデルの構築にある(Government of Japan 2000)。これまでの調査により、鯨類の捕食量は、例えば道東沖ではカタクチイワシ、サンマ、スケトウダラ、スルメイカでそれぞれ、1万〜1万5千、3.5千〜5千, 6千〜10千、1.6千〜2.5千トンと推定され、漁業との競合は十分考えられる(Tamura et al. 2004)。鯨類の餌への嗜好性についても、例えば道東沖の秋季のミンククジラは大陸棚上と親潮域に生息し、大陸棚上ではカタクチイワシ、オキアミ、スケトウダラ、スルメイカを捕食し、親潮域では半数の個体がサンマを捕食していた。海中の餌の組成と比較すると、ミンククジラは一般に豊富な餌を食べると言えるが、スルメイカやカタクチイワシへの嗜好性が高かった。JARPNUの対象外である鯨類以外の高次捕食者については、漁業などから標本を収集し、耳石の同定マニュアル(図4)などを用いて胃内容物の分析を進めている。

こうした情報を用いて、まずEcopath型モデルで生態系の基本的な構造を解析した(図5)。その結果、北西太平洋の沖合域では鯨類と漁業の間に漁業資源を巡った競合が起きている可能性が高いと判断された(Okamura et al. 2002)。次に基礎的なMultspec型モデルを構築しテストランを行った。対象種はミンククジラ、オキアミ、カタクチイワシ、サンマ、スケトウダラ(後で追加)で、漁業も考慮されている(図6)。月単位の計算は、対象種の海域間の移動、捕食・被食、漁獲による減少、自然死亡(被食と漁獲以外)による減少、成長の順序で行われる。テストランの結果では、餌への嗜好性に加えて、捕食者と餌の分布の重なりが重要であることが判明している(Kawahara and Hosho 2004)。

複数種一括管理に向けた今後の取り組みとして、JARPNUと連携した餌環境調査を継続し、生態系モデルの重要パラメータである餌への嗜好性に関する情報の精度を高める必要がある。また、キタオットセイなどの鯨類以外の高次捕食者についても分布や摂餌生態に関する情報を収集する。一方で地理情報システム(GIS)を用いて商業捕鯨のデータからミンククジラをめぐる過去の出来事の解析を行う。そして、まぐろ類やいわし類などの重要水産資源の資源評価の結果も取り入れながら、沖合域や沿岸域など対象水域の生物、物理的環境に応じた複数種一括管理のための生態系モデルを構築する。近い将来には、これらのEcopath型やMultspec型のモデルを用いて水産資源の様々な管理オプションを検討し、実際の管理に役立てることを目指す。

JARPN IIは種間関係や鯨類と漁業の競合に関する仮説を検証しようとしている(Government of Japan 2002)。具体例としては、@鯨類は漁業の漁獲量と比べて大量の資源を消費しているか、A鯨類による消費は餌生物の自然死亡や加入に重大な影響を与えているか、B逆に、餌生物の豊度や分布は鯨類の回遊様式、加入あるいは性による地理的分離に影響しているか、C鯨種間あるいは鯨類とオットセイ、まぐろ類、さめ類と言った他の高次捕食者に直接的あるいは間接的な競合はあるか、Dマッコウクジラは表層生態系に影響があるか、という5つが挙げられる。今後の調査研究によりこうした仮説への回答が得られることを期待している。

IWCではJARPNUのレビュー会合を2008年から2009年の会期間中に開催することとなった。

(6)新海洋産業管理および希少生物管理

近年では、小笠原、座間味、土佐湾、笠沙等でのホエールウオッチング、また伊豆諸島や小笠原などドルフィンスイムなどの新海洋産業の発展が著しい。これら新産業は行政管轄のはざまにあり、必ずしも産業として適切に管理されていない。したがって、これらの管理にも対象資源の管理研究が必要であるばかりでなく、沿岸性鯨類の分布や移動、系群構造などに関する情報のニーズも高く、遠洋水研が現地機関と連携しつつ土佐湾、笠沙沖、錦江湾で分布調査や生息数調査を実施している。


(7)その他

その他、海洋汚染、混獲問題などへの対処に関する調査研究がおこなわれている。また、市場に流通する鯨肉のDNA鑑定などの研究も行われている。


主な大型鯨類の資源量

大型鯨類の資源量についてはIWCのウェブサイトに主要なものがまとめられているが、ここではそれ以外のものも含めて示す。なお、数字は有効桁数の第4位で四捨五入を行っている。


執筆者

鯨類グループ
遠洋水産研究所・外洋資源部

宮下 富夫

遠洋水産研究所・業務推進部

川原 重幸((5)の部分のみ)


参考文献

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