メバチ 東部太平洋

Bigeye Tuna, Thunnus obesus

 

最近一年間の動き

 総漁獲量は10.8万トン(予備集計)で前年とほぼ同値。20065月の資源評価では、AMSY10.7万トン、2006年当初の資源量は35.8万トンでBAMSY(32.6万トン)を上回ったが、努力量はAMSY達成には32%過剰とされた。

 

利用・用途

 はえ縄の漁獲物は生鮮(刺身)、まき網漁獲物は缶詰をはじめとする加工品として主に利用される。

 

漁業の概要

 IATTCの管理する東部太平洋は南北緯度40度未満、西経150度以東と南北アメリカ大陸の海岸線に囲まれた海域である(1)。この海域でメバチは主にはえ縄とまき網によって漁獲される。19751993年までは、はえ縄による漁獲が大部分(88 %)を占めていたが、1993年にFADs操業が導入されると、まき網の漁獲が急増すると共にはえ縄(ほとんどが我が国の漁獲)の漁獲が減少し、1996年にはじめて逆転した。2005年の漁法別の漁獲量割合はまき網が64.7 %、はえ縄が35.3 %、竿釣りは0.1%未満であった。総漁獲量は1986年に10万トンに初めて達し、その後、7.312.5万トンを推移し、2000年に14.7万トンの最高値を記録した。2001年以降は11.413.1万トンと高水準で、2005年は前年とほぼ同値の10.8万トンであった(2)。なお、本文と図表は特に断らない限り20066月の第74IATTC本会議で発表された資料(IATTC 2006a)とそれに先立つ資源評価部会(20065月)における資料(Maunder and Hoyle 2006)に基づく。

1. 太平洋におけるメバチの分布域

 

2. 東部太平洋におけるメバチの漁法別漁獲量

 

 

【はえ縄漁業】我が国のはえ縄を中心とする漁業は第2次大戦以前から本種を漁獲していた(岡本 2004)。戦後、1952年のマッカーサーライン撤廃以降、漁場は急速に拡大し、赤道をその年のうちに越え、東方へも順次拡大し、1960年には南アメリカ大陸沿岸にまで達した。その後、南北両半球の温帯域にも操業域を広げ、1960年代は地理的に最も広く操業が行われた。当初は缶詰等の加工品原料としてキハダとビンナガを漁獲していたが、刺身需要の増加と冷凍設備の改善によってメバチを漁獲するようになった。19942005年の間の東部太平洋における魚種別漁獲量の平均値(割合)はメバチ5.3万トン(55.0 %)、キハダ1.9万トン(19.5 %)、ビンナガ1.3万トン(13.0 %)であった(3)。漁場は現在でも広範囲で、東西方向に帯状に形成される(4)。中心となるのは赤道を挟んだ南北15度までである。南北3035度付近の温帯域にも、それぞれの冬期にメバチの好漁場が形成される。主として100 cm以上の中・大型魚を漁獲する。我が国の漁獲量は1960年の1.7万トン以降、年変動はあったものの、増加傾向を示し、1986年には9.2万トンの最高値を記録した。1991年までは6.68.8万トンで推移した後、急落し、2005年は1.6万トンで2004年の85%であった。1960年以降のメバチ総漁獲量に対する我が国の占める割合は1993年までは71.799.9 %の範囲にあり、急激な変動はなかったが、1994年以降急減し、2005年は14.5 %と最低値となった。1960年以降、台湾は1964年から、韓国は1975年から漁獲報告があり、両者とも年変動はあるものの上昇傾向を示し、2005年の漁獲量(総漁獲量に対する割合)は、それぞれ0.7万トン(6.3 %)、1.2万トン(10.7%)であった(付表1、図5)。そのほかには中国、バヌアツおよびベリーズなどが近年、はえ縄操業を行っている。

3. 東部太平洋における魚種別漁獲量(はえ縄)

 

4. 太平洋における19992004年の漁場図(はえ縄)

赤色がメバチ、黄色がキハダ。左上丸は4,500トン。

 

5. 東部太平洋におけるメバチの国別漁獲量

 

 

【まき網漁業】1950年代の終盤に竿釣りからまき網への漁法転換が起こり、初期には米国の漁船が多かったが、1970年代の終わり頃からメキシコ、ベネズエラの漁船数が増加しはじめるとともに米国の漁船が減少し、更に1990年代に入って、エクアドルやバヌアツ等の漁船が増加した。まき網は伝統的にイルカ付き操業と素群れ操業を行い、キハダとカツオを主要な漁獲物(54.3 %および33.3 %19942005年平均の魚種別割合)としてきた(6)。1980年代にはこの操業で混獲されるイルカの死亡が問題となり、大型船については全てオブザーバーが乗船することが義務付けられた。その後、イルカの放流技術も改善され、操業による混獲死亡はほとんど問題とならないレベルにまで減少した。イルカ付き操業で漁獲されるキハダは北緯10度を中心に、西経130度以東の沿岸域で漁獲される。1993年頃からFADs操業が導入されるとメバチの漁獲量(割合:19942005年平均)は5.9万トン(11.2 %)と急増したが、この操業方法においてはキハダ、メバチ、カツオの小型魚が漁獲の主体となり、現在は、混獲物(さめ類や他の魚類)と缶詰会社が受け入れない2.5kg未満の小型魚投棄が主要な問題となっている。FADs操業が行なわれている漁場は北緯10度以南から南緯20度間のエクアドル沿岸から西経130度付近に広くみられ(7)、ガラパゴス西方の水域が比較的豊かな漁場である。まき網の19601993年平均のメバチ漁獲量(魚種別割合)は0.5万トン(1.9 %)であったが、2005年の国別漁獲量(総漁獲量に対する割合)はエクアドル3.3万トン(30.7 %)、パナマ1.3万トン(11.7 %)であった(付表1、図5)。海上での漁獲物の投棄割合は19932005年平均で5.3 %1.69.2%)と推定されている。まき網の場合、魚漕容量を潜在的な漁獲能力とみなしているが、2005年には21(m3)と、2000年の18(m3)から17.9%の増加となった。

6. 東部太平洋における魚種別漁獲量(まき網)

 

7.  太平洋における19942004年の群れの型別漁獲量分布図(まき網)

青色がイルカ付き操業、緑色が素群れ操業。赤色が流れ物。

 

生物学的特性

【寿命】オーストラリアのサンゴ海で放流後10年以上経過してから再捕された例から1015年であろうと考えられている。

【成熟開始年齢】生物学的最小形は体長90100 cm、体重1420 kg(満2歳の終わりから3歳)と報告されており、120 cmを越えると大部分が成熟する。

【産卵期・産卵場】仔魚の分布から、熱帯・亜熱帯域の水温24 以上のほとんどの水域でほぼ周年産卵すると考えられている( 1)。海域によって産卵活動のピークが異なり、東部太平洋では赤道の北側で410月が、南側で16月が盛期である。なお、中西部太平洋では赤道の北側で45月が、南側では23月が盛期である。メバチは多回産卵型で、産卵期にはほぼ毎日産卵し、産卵は夜間の7時から真夜中にかけて行われ、一回産卵量はハワイ南西沖のサンプルから体長150 cmで約220万粒である考えられている(二階堂ほか 1991)。

 

【索餌期・索餌場】南北3035度付近の温帯域に、それぞれの半球の冬期に漁場が形成されるが、魚体は小さく、未成熟であるため、摂餌回遊とみなされる(1)。

【食性】魚類や甲殻類、頭足類等、幅広い分類群が胃内容物から出現し、種特異性はないようである。しかし、他のまぐろ類に比べてハダカイワシやムネエソ等の中深層性魚類が多い。

【捕食者】仔魚期、稚魚期には多くの捕食者がいると思われるが情報は少ない。さらに遊泳力が付いた後も、まぐろ類を含む魚食性の大型浮魚類に捕食された例がみられるが、成長するにつれて大型のかじき類、さめ類、歯鯨類等に外敵は限られてくるものと思われる。

【分布・回遊】 太平洋における分布は非常に広く、陸棚上やメキシコからコスタリカ沖の低酸素水域を除く南北両半球の緯度40度未満のほとんどの水域に分布する(1)。熱帯もしくは夏季の亜熱帯や温帯で生まれた仔稚魚は海流と共に、もしくは遊泳しながら移動し、多くは熱帯や亜熱帯に留まるものの、一部は温帯域へ索餌回遊を行い、成熟に達したら産卵に適した水温の高い水域に戻るのではないかと想定されている。しかし、95 %の標識放流魚が放流点から1,000マイル(海里)以内で再捕されている点、東部太平洋と中西部太平洋を超えて再補された例は非常に少ない点から、この回遊パターンは他のまぐろ類、例えばビンナガやクロマグロほど明瞭な方向性があるものではないと思われる。

【年齢−体長・体重関係】 成長と年齢については幾つかの研究があり、研究者間で合意されたものはない。最近の統合モデルでは成長もモデルの中で推定する場合(8)があることも、合意されていない原因である。行縄・薮田(1963)が鱗を用いて推定した式を改変したもの(Suda and Kume 1967)によると、1歳時の体長が44 cm2歳が76 cm3歳が102 cm4歳が123 cm5歳で140 cmに達する。最近でも耳石日輪や標識放流結果を用いた研究(Lehodey et al. 1999Matsumoto 1998Scahefer and Fuller 2006)で、過去の成長式と異なる結果が得られている。体長体重関係式(1、図9)は、Nakamura and Uchiyama 1966)の

  Wkg= 3.661×10-5 Lcm2.90182

が用いられている。

8. 東部太平洋におけるメバチの年齢と尾叉長(cm)の関係

黒実線(信頼限界:赤色)が2006年の資源評価で推定された成長曲線。青矢印が成熟する体長。

 

9. 東部太平洋におけるメバチの尾叉長(cm)と体重(kg)の関係

 

1.  東部太平洋におけるメバチの尾叉長(cm)と体重(kg)の関係

尾叉長(cm)

体重(kg)

 

尾叉長(cm)

体重(kg)

30

0.7

 

110

30.3

35

1.1

 

115

34.5

40

1.6

 

120

39.0

45

2.3

 

125

43.9

50

3.1

 

130

49.2

55

4.1

 

135

54.9

60

5.2

 

140

61.0

65

6.6

 

145

67.5

70

8.2

 

150

74.5

75

10.0

 

155

82.0

80

12.0

 

160

89.9

85

14.3

 

165

98.3

90

16.9

 

170

107.1

95

19.8

 

175

116.6

100

23.0

 

180

126.5

105

26.5

 

185

136.9

 

 

【系群構造】大西洋とインド−太平洋間には遺伝的な違いが報告されているが、太平洋での複数の系群の存在は知られていない(Chow et al. 2000)。このことは、太平洋において、はえ縄漁業の漁場分布が地理的に連続することや、魚の計数形質にあまり差が見られないことと一致している。

 

資源状態

 本種の資源評価はIATTCが中心となって行っている。本種の資源評価は2000年からIATTCが開発したA-SCALAモデル(Maunder and Watters 2003)が用いられている。

【資源評価に用いたデータの種類】1975年から2005年までの漁獲量、努力量および体長組成を用いた。データの集計単位は四半期ごととされた。ただし、2005年のデータは集計途上の予備的なものであった。モデル内では漁業を13に分けた。はえ縄は、漁業の季節性と魚体サイズの違いを考慮して北緯15度以北と以南に区分された。まき網はFADs操業が始まった1993年を境に区分、水域別にも区分するとともに群れの型で、流れ物操業と素群れ・イルカ付きの2つに分けられ、更に後者は竿釣りと一緒にまとめられている。特徴的なのはまき網の投棄魚に独立した漁業を割り当てていることである。投棄は小型魚のみで、海上で投棄されるため実際の体長測定資料がないという実情がある。

漁獲量・努力量に関して、まき網と竿釣りの漁獲量は伝統的に水揚地調査と缶詰会社からのデータを用いてきたが、FADs操業導入以降魚種判別が不正確となり、メバチの漁獲量が過小評価される問題に対応して2000年以降は水揚地調査とオブザーバー調査の2つの方法で魚種別漁獲量を推定してきたが、水揚地調査の結果が採用されている。19751999年の魚種別の漁獲量は20002005年平均の魚種組成を用いて再算出された。まき網の努力量は、FADs操業で漁獲されるメバチについてはその推定が難しく、加えて漁労技術の向上や漁船および航海電子機器の発達による漁獲効率の向上が相当あると推察されるため、資源量指数の推定に必要な漁獲努力量の標準化が困難な状況にある。はえ縄の漁獲量は各国の報告値を用いられた。我が国のデータの信頼性は高く、特に資源量指数(標準化CPUE、今回は操業位置(緯度、経度)と1鉢あたりの鈎数を説明変数とするdelta-lognormalモデルを用いた)の作成には我が国の努力量のみが使用された。はえ縄漁業全体の努力量は、はえ縄の総漁獲量を資源量指数で除して算出された。

体長組成の収集は、まき網と竿釣りはIATTCが水揚地測定とオブザーバー調査によって、はえ縄は我が国の商業漁船と実習船の測定資料および台湾商業船の資料が用いられている。これらの漁獲サイズには季節変動がみられる。

【資源評価解析手法】A-SCALAモデルは、入力データ(漁獲量、体長組成)とモデルの計算値(漁獲量、体長組成)がよく一致するように、各パラメータを繰り返し変化させて、入力データと計算値の差が十分小さくなるまで計算して、漁獲死亡係数等のパラメータを決定している。モデルを動かすためには、入力データのほかにも生物学や漁業などの情報(成長、加入と再生産、自然死亡係数、系群構造、海洋環境の影響、そのほかの仮定)が必要であり、それらは以下のようである。

成長は、前回に続いて、耳石日周輪の解析を行った研究結果の一部を取り入れ、成長式はRichardsの成長式を用いて、最大体長は最大測定値の186.5 cmとしたものを初期値としてモデルに与え、年ごとの成長量はパラメータとしてモデル内で計算された。年齢は10歳まで考慮した。それまで初期値として用いていたSuda and Kume (1967)と比べると、各年齢時の体長はどの年齢においても大きくなった(図8。年齢と成長関係が変わると年齢別の成熟度、繁殖価および自然死亡係数が変わり、ひいては資源量の推定に大きな影響がある。

加入と再生産に関しては、メバチは周年産卵していると考えられることから(例えばKume 1967)、加入は各四半期に起き、第一四半期齢の魚が、ほかの漁業に先んじて、まき網の投棄部分に加入すると仮定した。加入量が親魚量と強く関係している証拠が東部太平洋では得られていないので、親魚量と加入には相関がないと仮定した。また、加入量の大きな増減(平均の4倍以上または4分の1以下)は起こりにくい仮定もなされた。なお、加入量が親魚量と関係があるとした場合も比較材料として検討された。成熟体長と年齢、胞卵数に関する情報に我が国はえ縄漁船の協力で得られたサンプルが使用された(Scahefer et al. 2005)

 

め官会議kん data. IOTC-WPTT-02-18.  移動は、それぞれの年の第一四半期のうちに東部太平洋で速やかに他の個体と混合すると仮定している(10)。

10. 太平洋における標識放流結果(長距離移動の個体を主に示す)

 

自然死亡係数は、年齢別性比、年齢別成熟率および既往の年齢別自然死亡係数(Hampton 2000)を用いて年齢別に決定されたものを用いた。Hampton (2000)は小型魚で自然死亡係数が高く、減少した後、雌の成熟時に再度増加し、最終的には減少すると述べている(11)。

11. 東部太平洋におけるメバチの年齢別自然死亡係数

 

太平洋のメバチに複数の系群が存在するかどうかは不明である。資源評価では西経150度を境としているが便宜的なもので、境界を越えた交流はある(10)。

海洋環境の影響は、今回の資源評価では考慮されなかった。以前の資源評価では、海域によっては240 深の東西方向の流速の偏差が加入に有意な影響があるとされたが、今回は有意とならなかった。

これら以外に採用された仮定は、各漁法の年齢別選択性は一般に隣り合う年齢間であまり変化しない、努力量と漁獲死亡係数の関係は四半期毎にランダムに変動し得る、一つのコホートを一四半期中に60 %以上漁獲することはほとんどない、等である。

【資源評価の結果】漁業がメバチ資源全体を対象に行われているとは限らないこと、モデルが資源動態を完全に再現しているとは言えないことから、モデルから得られる結果には不確実性がある。この不確実性はモデルの推定値(資源量、加入量および産卵親魚量)の信頼限界やCVで示されているが、これらはモデルが正しく資源動態をとらえていると仮定しているので誤差のいた、量うな過小評価になっていると考えられる。

平均最大持続生産量(AMSY)は10.7万トン12BAMSY32.6万トン、SBRAMSY0.22。これに対して、現在の漁獲量は10.8万トン、資源量は35.8万トン13SBR0.200.130.2695%信頼限界と推定された14。最近年の加入量はデータ不足で信頼限界が大きいが、2004年、2005年は大きい年級群と推定されている(15)。努力量はAMSYレベルを32 %超過した16

12. 東部太平洋におけるメバチのAMSYの推移

 

13. 東部太平洋におけるメバチの資源量と各漁業のインパクトの推移

黒実線が実際の資源量、黒破線は漁業が無いと仮定したときの資源量。黄色、茶色、水色はそれぞれはえ縄、流れ物付き操業、投棄部分の漁獲の影響を示す

 

14. 東部太平洋におけるメバチのSBRの推移

2007年以降は予測値で、まき網の努力量が2005年、はえ縄は2004年であるとして見積もられた。破線はAMSYを達成できるSBR(0.22)

 

15. 東部太平洋におけるメバチの加入量(相対値)の推移

 

16. 東部太平洋におけるメバチのFMSY に対する努力量の推移

1.0を下回るとMSY達成レベルより過剰な努力量であることを示す。

 

将来予測によると努力量が現状のままであれば、資源量がAMSYレベルにとどまることは難しく、漁獲量も低下するが、AMSYレベルに努力量を削減(32%の漁獲努力量の低減)した場合は、長期間の平均で5%の漁獲量の増加、75%の産卵親魚の増加が見込まれ、この先5年間は資源量がAMSYレベルを上回ると予測された(1417)。ここ数年は、SBRもはえ縄の漁獲量も1975年以降で最低のレベルに減少する(1418)。現在の管理措置(まき網の42日間の休漁)は資源の回復には不十分であるとされた。

 

17. 東部太平洋におけるメバチのYPR解析結果

あるコホートから最大の生産量をあげるには、

3.75歳(63.3kg)で漁獲するとよいことを示す

 

18. 東部太平洋におけるメバチの推定漁獲尾数の推移(はえ縄)

はえ縄漁獲尾数のモデル推定値を示す。灰色は95%信頼限界。

 

 この20065月の資源評価の結果を受けてIATTC事務局は、AMSY10.6万トンはまき網が4.6万トン、はえ縄が6.0万トンの配分が良いこと、はえ縄船は2004年の管理方策(IATTC 2004)で決められた許容漁獲量(日本は34,076トン)を6%削減すること、近年のまき網船の魚漕容量の増加(9%)は資源に悪影響を与えていること、まき網船の小型メバチの混獲が資源に影響が大きいことなどから、まき網のFADs操業を38%にまで減少させることが重要とした。これまでのまき網の禁漁では不十分で、さらに、下記のような方策が考えられた。a. 95日間のFADs禁漁、b. まき網の漁獲量が4.6万トンに達した後の期間のFADs操業の禁止、c. 各まき網船毎のメバチ漁獲量が930トンに達した後のFADs操業禁止、d. 期間、場所を精査選択してのFADs操業の努力量が38%低減されるような禁漁)。これらの勧告を含む報告(IATTC 2006b)が、20066月のIATTC本会議へ提出された。

 

資源管理方策

20066月に開催された74IATTC本会議において、2007年は、従来の管理方策が継続されることとなった(IATTC 2006c)。すなわち、まき網については年間42日間の禁漁(8/19/11または11/2012/31)、大規模はえ縄漁業国等(日本、韓国、台湾および中国)については許容漁獲量(日本は34,076トン)の設定、加えてこれに違反して獲られた漁獲物の商業取引禁止である。

 

メバチ(東部太平洋)の資源の現況(要約表)

資源水準

低位

資源動向

横ばい

世界の漁獲量(最近5年)

10.813.2万トン

平均:11.9万トン

我が国の漁獲量(最近5年)

1.63.8万トン

平均:2.6万トン

管理目標

AMSY

資源の状態

B2005 / BMSY:1.11

 

Catch2005 / AMSY:1.01

 

F(2002-2004) / FMSY:1.32

管理措置

2007年について、まき網については年間42日間の禁漁(8/19/11または11/2012/31)、大規模はえ縄漁業国(日本、韓国、台湾および中国)については2004年以降の許容漁獲量(2001年レベル)の設定、加えてこれに違反して獲られた漁獲物の商業取引禁止。20087月から漁獲物転載について報告の義務化。

資源管理・

関係機関

IATTC

 

 

執筆者

 まぐろ・かつおグループ

 熱帯性まぐろサブグループ

 遠洋水産研究所

  熱帯性まぐろ研究室 佐藤圭介

 

参考文献

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